予期せぬ模様替え

　３連休初日。
　リビングのエアコンが壊れたことにより、２階に寝るようになった。食事は、寝室に匂いがこもると嫌なので、しかたなく１階でとっている。
　リビングには、オープンキッチンのカウンターに沿わせたテーブルと、テレビの前のローテーブルがあって、わたしたちはそれぞれ好きなテーブルでばらばらに食事をしていたのだけど、それだと、１台しかない扇風機の風が、どちらか一方向にしか吹かない。
　ローテーブルは、あとで布団を敷くからと、窓際に寄せていた。それを、娘が、布団を今は２階に敷いているんだから真ん中にすればいいじゃん！　と言って、真ん中にしたら、わたしも子どもも３人並んで食事をとれるようになり、扇風機の風を、３人いっぺんに浴びれるようになった。
　ローテーブルは、端に寄った状態を当たり前に思っていた。子どもは発想が柔軟だ。
　ひとつ家具を動かすと、他の部分が気になってくる。それは子どもたちも一緒だったようで、このぬいぐるみは２階に持っていこう、だとしたら２階の角を片さないとね、じゃあ１階のラックが必要だ、そんなふうにして、予期せぬ模様替えが始まり、わたしは子どもたちに指示されるまま、エアコンのない中、階段の上り下りを繰り返し、汗まみれになった。
　たまらず近くのショッピングモールに避難した。シュークリームをふたつと、乳卵アレルギーの息子も食べれるドーナツと、ソフトクリームひとつを娘と分け合って食べた。
　冷たいソフトクリームと、エアコンが効いた店内が、いつもの１００倍ありがたかった。