見出し画像

死と仲よくなること

クイズです。人生で、必ず発生するイベントがひとつだけあります。それは何でしょうか? 

答えは「死ぬこと」ですね。

それほど重要なイベントであるのに、なぜか世間では死を忌避する風潮があるように見受けられます。

自分もずっと死を考えることは避けていたのですが、ある人に言われました。「死を常に観察しなさい」と。

なので、葬式に行ったときに、亡くなった人をずっと観察していたのですが、ひとつ分かったことがあります。死を自分と切り離して考えている、と。そこで、亡くなった人の顔を見て「自分も必ずそうなる」と繰り返し考えていると、ちょっとだけ他人の死が自分の死として入ってきました。

そうすると不思議なもので、死に対する恐怖感が薄れてきました。すこし死と仲よくなったように感じました。

今でも他人の死を見たとき、孤独死のニュースを観たとき、道路で轢かれたネコを見たとき、干からびたミミズを見たとき、「自分も必ずこのようになる」との思いが自動的に入ってきます。

「怖い」という感情の、その根本原因は自分の死なのではないでしょうか?死を観察すると、怖いことがどんとん消えて行くので、そう感じます。

死と仲よくなるということは、生を光らせることと同義なのだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?