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カルチャー俳句通信

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担当している㈱カルチャー俳句講座の生徒さんへのコーナー☆講座感想や作句ポイントなど。
運営しているクリエイター

#鑑賞

明日のある日常:折島光江句集『助手席の犬』

「できるだけ普段着の言葉で、普段着の景色を季語とともに俳句として詠みたい」 自分の心と身…

あんこ
2か月前
22

軽やかに、カラフルに:箱森裕美句集『鳥と刺繍』

雷鳥や刺繍の花のその軽さ 句集タイトルのイメージにもっとも近い作品を挙げるとすれば、上記…

あんこ
5か月前
20

独自の詩の森の世界へ:しなだしん句集『魚の栖む森』

死角の無い句集である。 どこから読んでも、どの句を読んでも面白い。 溜息が出るほどだ。 全…

あんこ
6か月前
18

俳句を紹介・鑑賞いただきました☆2

ありがたいことに前回の記事に続き、角川『俳句』7月号に掲載された12句作品のうち、下記の数…

あんこ
9か月前
19

俳句を紹介・鑑賞いただきました☆

角川『俳句』7月号に掲載された12句作品のうち、数句について写真の俳句結社誌でご紹介いただ…

あんこ
9か月前
29

客観的視点が生む言葉の距離と味わい:岡田由季句集『中くらゐの町』

中くらゐの町の大きな秋祭 街と町。同じ「まち」でもこの二つは違うと思う。 大雑把にいうと…

あんこ
10か月前
24

異界への招待状:俳句誌『LOTUS』第51号

クラクラするほどの痛いほどの今夏の太陽。 八月になって、通りは急にふっと音の存在を忘れたかのように静かになる瞬間が。そんなある日、届いた一冊。 文章はこれから読むところだが、俳句作品が面白い。 ぽっかりと落ちてきた言葉たちが白昼夢のように私の心を揺らす。 【特別作品】2作より一句ずつ。 遠泳の  潮粘りだす   鳥影  奥山人 一行ずつアタマ落としで書かれた言葉が三行に分かれて、ページの中で複数のワルツを踊っている。ステンドグラスのようにも見える。 「三」という言葉が