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nado
2023年12月21日 20:23
妄想の延長線に過ぎないのかもしれないと思いつつも、自分が何に違和感を感じるのか慎重に手探りする。後ろから目を塞がれて、その暗闇の中を歩いているかのような気分だった。そこにあるのにわたしには見えない。 「何一つ理解していなかった」、そう思い知らされてしまったが故に、盲目になったかのようだ。「悪癖だな、自分のこころを慰める方法は他にもあるだろう」 彼は、わたしの目を塞ぐ手に力を込める。