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#理解
【小説】真っ白な部屋とある男について
願いごと
「またお願いね、マスター!」
そう言って手を振りながら廊下の角に消えていった人影を見送って、わたしは壁に寄り掛かった。
わたしがそうしたいと決めて始めたことだ、だからもちろん後悔なんてあるはずないんだけど。
「終わらせてくれないなぁ…。」
右肩を壁にくっつけたままズルズルとしゃがみ込む。これはまずい。誰かに見られたらまた「医務室!?」って言われるに違いない。ああ、まったく。わ
願いごと
「またお願いね、マスター!」
そう言って手を振りながら廊下の角に消えていった人影を見送って、わたしは壁に寄り掛かった。
わたしがそうしたいと決めて始めたことだ、だからもちろん後悔なんてあるはずないんだけど。
「終わらせてくれないなぁ…。」
右肩を壁にくっつけたままズルズルとしゃがみ込む。これはまずい。誰かに見られたらまた「医務室!?」って言われるに違いない。ああ、まったく。わ