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失恋シコラティエ!1


人を本気で憎み始めたのはいつからだったかな?

皆さんはそれを思い出すことができますか?


小学生高学年くらいから明確に

派閥やグループが出来だして

中学生になると思春期まっただなか


人を憎むという感情が湧いた段階から、子どもは徐々に汚い大人に変わっていくんぢゃないかと思う


高1の10月とかだったかな?

元々、中学で同じグループの中田(なかだ)という友達がいた

特別カッコイイ訳でもなくごく普通の友達だった


中田は受験のため最後の一年は

うだつの上がらない僕らとは遊ばなくなりやがて疎遠になった

中田は頭が良くて、高校は神奈川県内でも有名な私立に入学した

彼女もできたらしい

高校に入学してからはそれまで勉強していたタガが外れたのか パンクが好きになり
道を外れ、めちゃめちゃな事をしていると噂だけは聞いていた

そんな奴が 僕が中学から密かに思いを寄せていた牧田という同級生と付きあった と、とある日聞いた。

牧田は小柄で黒髮のショートカットで、とにかく明るい可愛い娘だった。

付きあった相手が 漫画、君に届けの風早くんみたいな品行方正なやつだったらそんなにダメージはなかっただろうが

あの 中田 という事実に

僕は平静を装えず

学食のカレー🍛を
上手く口に運べず
目で食べてしまい
目が辛ぇぇえ!!!
と 叫んだが 誰も振り向いてくれる人はいなかった

心の中で叫んでいたので誰も振り向くはずはない。
もっと言うと カレーのくだりも嘘である


話を戻そう

そいつは あだ名がナカダ氏だった


苗字が中田(ナカダ)

で、牧田とは別の彼女をうっかり孕ませて
中絶費用を友達にカンパするようなヤツだった

だからナカダ氏

今も昔も完全にアウトだが
奴は女子トイレに忍び込みナプキン入れを盗んでわざと学校の入口においたり

体育の授業中に女生徒のペットボトルに微量の尿を入れ、それを見てナカダ氏とボンボン学校に通う悪友どもはゲラゲラ笑ったという話を自慢気に話してるような奴らだから救いようがない

ナカダ氏にも腹がたったが、それ以上に

すんなりOKした                  牧田にもムカついたし腹がたった!


あなた!ズバリ言うわよ!騙されてるわよ! 

と 細木数子風にズバリ言おうにも僕は牧田にほとんど話し掛けたことがなかったので
どの立場からモノ言えるんだよ感もあり断念した。


その日の放課後 僕は家に帰るやいなや

棚から卒業アルバムを出し、牧田がのっているページを開き 
隠してあったスーパー写真塾(小型のエロ本)を開き
牧田の顔のサイズと丁度合っている女子高生コスをしたセクシー女優を片っ端からピックアップしてハサミで顔のところだけ器用に切り取った

何をしようとしてるのか勘の良い男性の読者ならわかるであろう

今でこそアイドルや女優のAIアイコラが問題視されているが
私はその走り と言える存在だ。

そう、牧田の顔と えろ本にのってる女優の身体をハメて薄目をあけて楽しみ 致すのだ!

その日は泣きながらシコッた。


僕は失恋シコラティエだ

※松潤が出てたドラマね。

 エロ本に卒アルの顔写真をハメられた同級生は 屈託のない笑顔でこちらをみていた。

あぁ、ごめんよ  牧田

だって君が悪いんだぞ牧田

よりによってなんで ナカダ氏なんかと、、

今まで自分の好きな娘でスルのは その娘を汚すことになるから絶対しなかった
どこか罪悪感があったからやらなかった。


思春期男子はそういう時期も僅かながら存在する。


ただ、もうその話(牧田のOK)をきいてからは
 

一気にどうでも良くなった



今まで我慢していたあらゆる欲望をエロ本から探し出し 牧田の顔をハメていった

自然に馴染むものもあれば
全く合わないのもあった
むしろピッタリ合うものなんて
10枚に1枚あるかないか、、

時代はガングロだったから肌の色と馴染まないことも多々あった

次々とポルノ女優の顔の部分だけを器用に切り取る様は まるで職人!

 

祇園の紙切り師である


そんな、ありそうで無い架空の職業を
頭の片隅でイメージしながら

私は自分が優れた紙切り師だということに誇りをもち、セクシー女優の顔だけを黙々と切っていった。

そんな紙切り業界の中でもちょくちょく事件はおきる

厳重に処理したはずの切り抜き後の女優の顔が、思わぬところで発見されるのだ

布団をめくると気持ち良さげな顔が発見されたり

裸の父の背中に

恍惚の表情でこちらを見ている女優の顔写真が張り付いてるときは

さすがの一級紙切り師も肝を冷やした



話は飛ぶが 時は1990年代後半、かの有名な○○薔薇事件が数年前にあった。

あのような事件は必ず予兆があるという  

切断された小動物の死骸があったり、、

もし、いま猟奇事件が発生して
周辺全ての中高生の自宅が家宅捜索されるとして(絶対ないが当時は本気で思っていた)

うっかりこの顔のないエロ本が
押収された場合、、

確実に怪しまれるだろう



僕はなんと説明するだろうか、、 


顔のない裸の女



小説のタイトルとしては悪くない

刑事から これは一体なんだ!!!と問われたとき

同級生の顔をハメて シコッてました

なぜなら僕は哀しいシコラティエなのさ、、


なんて言える訳がない


中3の時に牧田と隣りの席になった

あゆやELTのアルバム買った〜?などと牧田らが話していれば、すぐアルバムを買い、カバンに忍ばせておき、、
 『持ってたら貸して〜❤』といつ言われてもいいように準備していたほどだった。


今回の話は一見、逆恨みではあるが

大多数の告白できなかった側はそんな逆恨みの気持ちで
恋を、終える。

やがて時を越えてネタにするほどどうでもいいモノに変わっていくのだ

そんなこんながあり 

しばらく 僕はろくに好きなひともできなかった。

だが、バイトをはじめた高校2年の7月、、、

ぼくは運命的な出会いをすることに、なる

つづく

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