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業務だけではたどり着けない、デザインへの気づき。

はじめまして!
2021年度ナディアに新卒入社しました、根本です。
現在はDSG(デジタルソリューションズグループ)という部署でwebディレクターとして勉強中です!


そんな私ですが先日、日本デザイン学会で研究発表をしてきました。
内容は卒業研究(普通の4年制大学の社会学部です)の内容をアップグレードしたものです。

学部のしかも文系の卒業研究を続けて意味あるの?

Webディレクターが研究して実際の業務に役立つの?

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが私は、自分の今までの研究での気づきが仕事をする上での考えや価値観になっていますし、学会発表をすることで自分の研究がどのように使えるのか、より見えてきました。
今回は学会の報告を兼ねて、「研究って実務に役立つの?」「なんで発表するの?」という疑問に答えていければと思います。

研究結果から見えたデザインの課題

今回の発表は「電車移動における情報行動のデザイン」というタイトルです。分類は「情報デザイン」という、情報の提示の仕方などに関係するセクションで行いました。
今回の研究では、電車内で人々がどのような情報行動をしているのか、そしてその情報行動を決定するものは何かをアンケート調査で明らかにしました。
結果、①乗車時間と②立ち座り(混雑状況)によって、電車内で見るメディアが変化することがわかりました。
40分乗る電車で座れたら、睡眠や読書をするけど、10分弱で立っている電車ではスマホでSNSを見るという人も多いのではないでしょうか?

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さらに、これ以外に③「目的地」によっても移動中の情報行動が変化していくがわかりました。
例えば、出勤時は会社に近づくにつれて仕事のスケジュール確認やニュースを見る一方で、帰りは夕飯のレシピを検索したり家族に連絡したりするということはありませんか?

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このように人々の情報行動は電車内だけで決まるわけではなく、移動の中で変化していくものなのです。

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このような内容をオンラインで発表し当日は約40~50名の方がご参加くださいました。

研究会には大学院生から、大学や企業の研究者など様々な専門を持つ方がいらっしゃいます。
だからこそ、自分とは違った見方をもつ方々からコメントや質問をいただくことができますし、どこに注目するかという違いなども見えてきます。

例えば今回の私の発表については、研究の意義を改めて問う質問があり、


「デザインするのに、何が要因になっているかきちんと確認しなければ、作ってもいい体験を作れない」

という研究の意味を再確認することができました。
また、研究結果について、私の提案とは異なる方向のアイディアや提案をいただいたくことで、また違った形のアウトプットのあり方も見えてきました。
このような質問やコメントを通して、自分の考えを言語化でき、自分だけでは見つけることのできなかった可能性を引き出すことができるのも発表の良さだと思っています。

業務だけではたどり着けない、デザインへの気づき。

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実は私が研究結果から述べた「電車での情報行動は電車内だけで決まるわけではない」というのは、電車に限らずあらゆるメディアに当てはまることだと考えています。


例えばウェブサイトであっても、
そのサイトに来る人がどこから知って訪れたのか、
その時どれだけの情報を既に得ているのか、
サイトを見た後何をしようとするのか、
などによってUIやデザインも大きく変わってきますよね。

でもつい、ウェブサイトの中身やデザインばかりに目がいってしまい、ウェブサイトの前後を含めた行動や体験を考えられていないものも多い気がしています。
(せっかく素敵なサイトなのにもったいない…)

この春私は新卒で入社し、日々の業務の大変さを実感し、ゆっくり検討したり議論したりする時間が非常に少ないことに気づきました。
それはどこの会社・業界も一緒だと思います。

だからこそ、研究という過程を通して客観的に見つめ直すことで、デザインやクリエイティブにおいて大切にしたいことに気づくことができる機会を大切にしたいです。

ここまでなんだか偉そうに書いてきましたが、まだまだわからないこと・知らないことだらけの新人ですので、日々勉強中です…。
これから、この気づきをもとに素敵な仕事ができるよう頑張っていきますので、ご指導いただけますと嬉しいです!

また、もし就職に悩んでいる学生の方がいましたら、こんなふうに、学生時代の研究での気づきを仕事と結びつけることもできるよ!ということが伝えられたら嬉しいです…!


ここまでお読みいただきありがとうございました!

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