eSportsの選手採用について

初めまして、Nadekoと言います。
 私は元FPSゲームのプロゲーマーで、現在はプロチームや企業の選手採用についてのコンサルティングをしています。この記事では最近よく質問でいただく、実際どういった仕事をしているのか?という点を分かりやすくお話できればと思います。

eSportsのコンサルティングとは

 eSports業界も盛り上がってきている昨今、特に最近はよく耳にする言葉ではないでしょうか。コンサルティングと言えば、人材コンサルやITコンサルなどeSportsに限らず色々な職種で存在しています。

 コンサルティングとは、いわばピンポイントのお仕事を外部にお願いして助けてあげるお仕事です。これは簡単な言い方ですので、現実はもっと定義が決められていたり、また逆にもっと曖昧な使われ方をしていたりしますが、実際に運営する企業を専門的な知識を持った外部(第三者)が手助けをするお仕事だと理解していただければイメージしやすいかと思います。

 ではeSportsのコンサルティングって何をするの?という点ですが、これも様々な種類のお仕事があります。eSportsチームを運営する為に必要な運営(会社経営)の知識やノウハウを提供・手伝ってあげたり、また労務管理を手伝ってあげたり、チーム規模が小さくコーチや指導者を外部に委託している場合のチームも多いので、そういった場合はコーチや指導もコンサルに当たります。(コンサルの定義は色々ありますので一概に全てとは言えません)

 ここまで読んでいただけると、大体の方は察していらっしゃるかと思われますが、実はとても便利な言葉でもあるのです。捉え方や考え方、契約の仕方などでコンサルティングという言葉が飛び交っていますが、基本的な定義としてはあくまで【相談役】というのがコンサルティングの主旨です。


eSportsコンサルの例

 それでは実際に私が引き受けているお仕事の例を紹介させていただきたいと思います。あくまで概要的な、こんな仕事をしていますよという紹介ですので、ご参考にしていただけると幸いです。


採用について
 私は主にチームメンバーの採用についてアドバイスをしています。簡単に言うと面接です。チームが新しい選手を雇いたい場合、選手としてのプロフィールはもちろんの事、人柄、過去の経歴や職歴、この人はゲームプレイヤーとしてチームにはもちろんの事、人としてこのチーム(会社)にふさわしい人物なのかという点で面接を行います。

 eSports選手という仕事柄、選手はチーム(会社)にとって通常の社員という枠組みを超えた、大きな存在になります。いわばアイドルや広告塔と言った会社の看板になるのです。ツイッターでの発言やゲームプレイでのマナーなど1つ1つがファンや第三者に見られ、チーム(会社)に大きな影響を及ぼします。ですのでこの採用については、とても多くの相談を受けます。

チーム運営について
 
こちらも私の業務の中でとても多い職務の1つです。eSportsが盛り上がってきているとは言え、まだまだ発展途上の業種でもあります。チーム(会社)運営にはなんといってもお金が必要になってきます。私は基本的に経営方針や会社経営に関しては直接アドバイスをしていません。チームが集客イベントをする際や外部(スポンサー取得)へ提示する資料などへのアドバイスや相談をさせて頂いています。

イベント運営について
 
チーム運営に似ていますが、こちらはイベントにピンポイントで依頼されます。集客方法や大会の規模から、実際元選手としての選手目線でのアドバイスや意見などを提示し、一緒に解決策や改善策を考えていきます。

 その他にも色々な相談やお仕事を頂きますが、基本的には冒頭でも言ったような【相談役】という立場でお仕事をさせて頂いています。そこから「この業務をお願い」「任せたい」と言っていただいた場合に、業務委託という形で、コンサルとはまた別にお仕事をいただくケースがほとんどです。


最後に

長い文章を読んでいただきありがとうございます。
いかがだったでしょうか、イメージを掴んでいただけたでしょうか?

 こちらにはほんの1部の例を交えて、eSportsコンサルについて書かせていただきましたが、これはあくまで私の1例でもありますので、実際に他の方がやられているコンサルとは違う場合もあります。

 ただ、最近は学校さんからもよくいただく質問でもありましたので、少しでもこちらの記事でどういったお仕事なのかをイメージしていただき参考にしていただければと思い書かせていただきました。

 eSports業界がもっと盛り上がり、チームや会社さんが増え、大きくなるにつれ、コンサルティングの仕事量が増える半面、各チーム(会社)さんも内部で完結ができる時代になってきます。そうすると仕事は増えても、より専門的・実践的なコンサルティングができないとお仕事をいただけません。そういったような事も頭の片隅に「ふ~ん」程度で抑えて頂き、興味を持っていただけたらと思います。


少し長くなってしまいましたが、ご拝読いただきありがとうございました。