世間に転がる意味不明:儲けようと思ったら法律を守らないことだ(大阪万博の既視感)
■法律を遵守しないと言うこと
○パビリオン建設遅れの大阪万博、残業上限の「例外」要請…働き方改革に逆行と反発も予想
2023/07/27
2025年大阪・関西万博の建設工事について、運営する日本国際博覧会協会(万博協会)が、来年4月から建設業に導入される時間外労働の上限規制を適用しないよう、政府に要請したことが分かった。海外パビリオンの建設準備が遅れており、工事を加速させるために必要と判断した模様だ。一方で、政府の働き方改革に逆行するとして反発を招く恐れもあり、実現するかは不透明だ。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230727-OYT1T50392/
公式の発言なのだろうか?
「法律を破れ」とは正気の沙汰ではない。
建設業に携わる多くの事業所や運送業者などはすでに2024年問題への対応で四苦八苦している。
大阪万博だけは法律を守らないでいいとはどういうことだろうか?
法律違反ではないが、特定事業のために制度を変えるというのは公平性に欠けるのではないのか?
○大阪・関西万博 海外のパビリオン建設へ貿易保険検討 経産省
2023年7月28日
大阪・関西万博で海外のパビリオンの建設に向けた準備が遅れていることから、経済産業省は、国内の建設会社の受注を促そうと、代金未払いなどのリスクを軽減する新たな貿易保険を設ける方向で検討を進めていることが分かりました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230728/k10014146141000.html
どこかでモラルハザードを招きかねないし、そもそも税金が原資になるので行政府が勝手に決めていいのか?
■コンコルド効果
コンコルド効果とは「事業を続けても利益が見込めないにもかかわらず、それまでの大きな投資が無駄になることを惜しんで事業をやめられない状態になること」と言われている。
まさしくこれを体現している。
大阪万博では、パビリオン建設の申請がなく開催が危ぶまれている以上にコストの問題が浮上している。
たとえば、下記のニュースは予算内にとどまらないリスクを暗示している。
○2度の入札でも決まらなかった「日本館」建設受注業者が決定 清水建設が76億円で受注
2023年07月22日
これまで2度にわたる一般競争入札で不成立となったため、発注元の国土交通省近畿地方整備局は随意契約に切り替えて建設業者を募集していました。
https://www.ktv.jp/news/articles/?id=07422
他の国についても日本が肩代わりするようなニュースが流れている。
○申請「ゼロ」の海外パビリオン、建設肩代わりを提案 焦る万博協会
2023年7月11日
2025年の大阪・関西万博に参加する国・地域の建てるパビリオンの建設申請が1件もない問題で、万博を準備する日本国際博覧会協会(万博協会)が建設の肩代わりを国・地域に提案したことがわかった。デザインを簡素化し、8月末までの回答を求めている。
https://www.asahi.com/articles/ASR7C6D0YR7BPLFA00K.html
常識的には、予算計画は破綻しているのだから「辞める」という選択肢を俎上にあげることは当然である。
○日建連会長、万博延期「考えるべき」 撤退国出れば
2023/7/26
日本建設業連合会(日建連)の宮本洋一会長(清水建設会長)が26日、産経新聞社の単独インタビューに応じ、2025年大阪・関西万博の海外パビリオンの建設準備が遅れている問題について、今後、万博から撤退する国が出れば、万博の開催延期を「考える必要がある」との認識を示した。新型コロナウイルス禍の影響で直前のドバイ万博の開催が遅れ、大阪・関西万博の準備期間が短くなったことも、延期の理由になりうると指摘した。
■プライドしかない為政者
○万博パビリオン建設の許可申請なし 大阪知事“課題と認識”
2023年07月03日
大阪府の吉村知事は、3日、記者団に対し、「さまざまな建築資材の高騰などもあり、課題だと認識している」と述べました。
そのうえで、吉村知事は、「国、博覧会協会、府、市が協力して、しっかり間に合わせるように準備を進めていきたい。国から建設業界に説明し、一致協力し、すばらしいパビリオンや万博を実現しようということで鋭意、進めている」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20230703/2000075361.html
辞める決断ができないのはこの国の行政の特徴だ。
道理を無視して法律無視を決め込むのか?
<閑話休題>
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