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戦略人事:組織を支える人々の多様性(パートは使い捨ての労働者なのか)

■深刻化する人手不足

 コロナが収束しようとしている現在、事業の再開に向けて人材が必要なのに、その人が集まらないというニュースは多い。しかし、もともと人手不足が続く業界も多く、特に技能が求められる業界では深刻かもしれない。

○建設業で「人手不足倒産」なぜ増加?帝国データバンクが“深刻な実態”を解説
2023.3.7

 新型コロナウイルスの発生から3年が過ぎ、経済活動がコロナ前の水準に戻るなか、従業員を自社につなぎ留めることができず倒産するケースが増加している。2022年の「人手不足倒産」140件のうち、従業員や経営幹部などの退職・離職が直接・間接に影響した「従業員退職型」が少なくとも57件判明。2019年以来、3年ぶりの増加となった。

 2022年の人手不足倒産に占める「従業員退職型」の割合は4割を超え、2021年(46件/111件、41.4%)に続いて高水準で推移した。2022年の「従業員退職型」を業種別に見ると、人手不足倒産に占める割合が最も高いのは「建設業」で50.0%と半数を占めた。建築士や施工管理者など、業務遂行に不可欠な資格を持つ従業員の離職により事業継続が難しくなったケースが目立つ。

https://diamond.jp/articles/-/318802

 これに輪をかけて2024年問題が重なり、働く人の労働環境が制約され、運送業関連での人手不足も予想される。

○タクシー業界でも「2024年問題」到来 “働き方改革”とか言ってるが、本当にドライバーのためになるのか?
2023.3.7
https://merkmal-biz.jp/post/34978

■雇う側と雇われる側の関係

 「雇ってあげているだけありがたく思え」という経営者の言を聞いたことがある。
 終身雇用や退職金という給与の後払いで従業員の生殺与奪権を握っていると思い上がる経営者はいつ気がつくのだろう。従業員が去った会社に何の意味があるのかと。

 正規の従業員はますます減り、非正規と言われる人々が増える。
 飲食業や小売業などの直接お客様と接する業態はますます、現場で働く人々が必要となり、彼らの専門性に頼ることになる。

 賃金を差別せずに支払うことは当然のこととなる。

○パートと正社員を完全同待遇に イオン中核企業、退職金やボーナスも
2023年3月15日

 自宅から通える範囲の店舗に勤務地を限る「地域限定正社員」と同じ仕事をしているパート社員について、正社員と同様の資格制度を設けた。フルタイム勤務でなくても昇格や昇給ができるようにした。

 月120時間以上働き、「マネージャー」や「リーダー」と呼ばれる店舗の売り場責任者の一部が対象となる。昨秋の昇格試験に合格した42人にまず適用し、今後は年400人規模で増やしていく計画だ。

https://www.asahi.com/articles/ASR3G733VR3FOLZU001.html?ref=smartnews

○“非正規春闘” 非正規雇用で働く人たちが企業に10%の賃上げを求めてストライキ
2023年3月9日

「売り上げ上がっている報告はすごく聞くが、賃上げはされないところですごく不満は感じている」

総務省によりますと、全国で非正規雇用として働く人はおよそ2100万人に上り、全体の36.9%となっています。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/369105?display=1

○扶養手当など正社員との待遇差「不合理」 日東電工に一部賠償命令
2023年3月16日

 正社員と同じ仕事内容なのに待遇に差があるのは違法だとして、電子部品大手・日東電工(大阪市)の日系ブラジル人従業員ら60人が同社を相手取り、計2億8971万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、津地裁であった。竹内浩史裁判長は従業員側の主張を一部認め、同社に計3246万円の支払いを命じた。

https://www.asahi.com/articles/ASR3J5S9QR3JONFB00F.html?ref=smartnews

■キャリアデザインにまで踏み込むべきである

 こ2023年の現在、賃上げとともに話題になるのがジョブ型雇用である。
 ジョブに適応した人材を探すというのは消極的すぎる。
 それでは、働く人を使い捨てするという姿勢から脱却できない。彼らはパートナーたちであるという認識がいる。
 現在一緒に働いてくれている彼らのキャリアデザインにも踏み込むべきである。彼らは使い捨ての消費財ではない。

<閑話休題>

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