ナチョスK

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最近の記事

世界の外側

日がな一日画面に向かっていると 自分が世界の外側にあるような気持ちになる 仕事も娯楽も画面のなか 自分の生活が、およそ世の中と関係ないもののようでさみしくなる 海に向かって、手紙の入った瓶を流し続けるような日々 そのうちに返事があるのかはわからないけど、しばらくは受け取ったふりをしながらつづけるよ カッコ悪いけどね

    • 運動神経がわるい人生

      昔からそれほど運動が得意でなかったかもしれない。 なんとも半端な言い草だ。 小学校からミニバスを始め、中学ではハンドボール、高校ではバスケ部だったが、どの段階でもだいたいベンチとコートの間をうろつくような中途半端な立ち位置だった。 それなら得意でないのでは?と感じると思うが、そう簡単には認められない。気持ちの面意外にも認められない理由がある。 というのも、身体能力は高いのだ。もちろん、世のスポーツエリートの皆さんと比べてどうということではないが、少なくとも、僕の過去のチー

      • 感謝される人

        感謝される人になりたい。 昔からそういう気持ちがどこかにある。我ながらなんともダサい感情だとは思う。 高校の文化祭の時、大きな旗だか看板だかを描くというイベントがあった。下絵は絵の上手いやつが描いて、それをクラス全員で塗るという工程だ。 僕は別のクラスだったが下絵を描いたやつと仲が良く、制作に興味があった。 どんな感じなんだろうと楽しみにしながら、塗り工程の初日に現場に行って驚いた。人は集まっているが、作業が全く進んでいない。 どういうことか場を仕切っている係に聞きに行くと

        • 20年後に狼が来るぞ

          7/10の #ReHacQ 生配信を見た。 めっちゃめっちゃ面白かった。 同時に石丸氏を批判する方の気持ちが非常にわかる内容だった。 都知事選の前からよく聞かれた石丸氏への批判はこういったものだと思う。①政策に具体性が無くイメージだけ ②人間性に問題がある ③政治を利用している政治屋 ざっくりととではあるが、こういったところでは無いだろうか。 ①に関しては、前後編通して西田氏、成田氏、会場者からの質問に対しても具体的な対処法を話していなかったように思う。 ②は各種の裁判

          2024東京都知事選報道で感じたこと

          7月7日に東京都知事選があった。 候補の一人、石丸伸二元安芸高田市長のネット戦略に興味があった。というのも私自身、人口2万人以下の田舎に住んでケーブルテレビ番組の制作をしていたからだ。業務の中には議会のネット中継が含まれ、長いときには1日10時間にわたって議場のカメラのスイッチングを行っていた。 当時の20代の私にとって、中継は非常に辛かった。高齢の議員と執行部の噛み合わないやり取りや、紙に書いてある文章を読み上げるだけの質問。議論と呼ぶには程遠く、生産性をまるで感じない。

          2024東京都知事選報道で感じたこと

          響け!ユーフォニアム3 12話を見た

          響け!ユーフォニアム3 12話を見た。 高校吹奏楽部に打ち込む青春アニメだ。原作は武田綾乃の小説シリーズ。 制作は「涼宮ハルヒ」シリーズや「けいおん!」などいわゆる日常系アニメで有名な京都アニメーションが行っている。 かなりの人気シリーズで、これまでテレビアニメ版が2シーズン、劇場版が2本公開されている。そのほかTV版を切り抜いた形での映画もあるようだ。 シリーズを見始めた時、意外だなと思った。 「文系のスラムダンク」だったからだ。 中学で吹奏楽をやっていたが強い動機を持

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          ダイエット始めた

          2023.08.08 火 #8 人生で初めてダイエットを始めた。 昔からどちらかというと痩せ型で、大学生ぐらいから体重も増えていなかったのに、ここ1-2年で急に太りだしたのだ。10kg以上太った。 たまたま子供が生まれた時期とかぶるので、周囲からは幸せ太りか?といったやっかみなのか何なのかよくわからないいじり方をされる。 誰かが飯を作ってくれて栄養状態が良くなるなら幸せ太りもあかもしれないが、我が家の調理担当は俺だ。同じように作り、同じように食っている。 在宅仕事の運動不足

          ダイエット始めた

          バチェラーをめぐるあれこれ その3

          2023.08.07 月 #7 前回の続き 前回までで、2点の気づきがあったことをおさらいしておきたい。 1.世界か私かで、私を選ぶのが恋愛(バチェラー3より) 恋愛は人間にルールや社会常識を超えた行動を取らせるし、その衝動の有無が恋愛と言えるのでは? 2.こと恋愛においては、理性は野性の上に来ない(バチェロレッテ1) 理性によってリスペクトや信頼、敬愛の関係は築けるが、その先が恋愛につながるとは限らない。恋愛に発展するには、理性のハードルよりも野性のハードルを越える

          バチェラーをめぐるあれこれ その3

          バチェラーをめぐるあれこれ その2

          2023.8.4 金 #6 昨日の続き さて昨日はバチェラー3で僕が感じた恋愛の核について書いた。 「世界か私かで、私を選ぶのが恋愛」 ということだ。 ここでいう世界というのは「社会」「常識」「合理性」と言い換えてもいい。要は理性で抗えない本能の欲求が必要ということだ。好きになってはいけないと思っても、好きになってしまうのが恋愛なのだ。このテーマは翌年に配信されたシリーズ「バチェロレッテ1」にてより深まっていく。 バチェレロッテは公式の「男女逆転」という謳い文句の通

          バチェラーをめぐるあれこれ その2

          バチェラーをめぐるあれこれ その1

          2023.08.03 木 #5 今日からバチェラー5の配信が始まる。 バチェラー・ジャパンとはアマゾンプライム制作の恋愛リアリティーショーだ。 見たことのない人のために雑に説明するとイケメン金持ち細マッチョの未婚男性(バチェラー)一人をめぐる未婚女性たちの天下一武道会である。「バチェラー(Bachelor)」は「独身男性」という意味だそうだ。ちなみに一人の女性を巡る男たちの天下一武道会バチェロレッテもある。 これまでに バチェラー1(2017) バチェラー2(2018)

          バチェラーをめぐるあれこれ その1

          メンヘラ赤ちゃん説

          2023.08.02 水 #4 早いもので育児を始めてもうすぐ3年が経とうとしている。 立ち会い出産で感想を求められて「面白かった。マジで股から人間が出てきたと思った」と答え、妻からサイコパス野郎と言われたのも懐かしい思い出ですね。 しかし出産以上に、新生児〜幼児との生活には驚いた。 一人で食事を取れるようになるまでに2年もかかり、身体が成長し切るまで20年もかかるのである。 よくこんな脆弱な生き物が弱肉強食の自然界で生き残ってこれたものだ。 しばらくは世話をしながら、小

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          日記が書きたい

          2023.8.1.火 #3 日記が書きたい。 かなり昔からそう思っている。 過去のことを覚えていられない。 自分では記憶力が悪いほうではないと思っている。 悪い方ではないはずなのに、過去のことを絶望的に覚えていられない。 「はじめまして」と挨拶して「2回目です」と応えられるもしょっちゅうだし、知ってる顔でも名前が分からず話かけられないことが常々だ。人に関してだけでなく、自分に関してもそうだ。 年末の休みに、ふと一年を振り返ることがある。 が、何も出てこない。一体自分がこ

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          老いへのスタンス

          30代も半ばになってくると自分がおじさんであることを実感する。 太ったり、白髪が増えたりといった肉体的デフレはもちろん、気持ちの面で「今の年齢で〇〇をやってんのは誰かを不快にさせたり、デリカシーに欠けるのでは?」と思うことが増えてきた。 特に学生や20代と話すときはびびって「この話前もしたかもやけど」という謎の前置きを入れてしまう。同じ話を何度もするおじさんへの予防線である。 若者には許されてもおじさんには許されないということは多いと思うのだ。 もちろん世の中的にはガサツで

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          追悼

          先日、友人が死んだ。 事故だったそうだ。 バスケとスケボーが好きで、現場仕事もしていた彼。 棺に収まった顔はぼんやりとしていて、彼のエネルギーがもうそこに無いのだという実感が、身体に染みいるようだった。 彼と僕は、学生時代にもプライベートで遊んだことはない。 一緒に仕事をしたことも1度しか無い。 彼と僕は、どんな関係だったのだろう。彼の棺を前にして、ふと考えてしまった。 建築事務所を営んでいた彼のお別れの会は、関係の深かった有志によって営まれた。平日の夜にも関わらずたく

          未知でアウェーな未来

          先日、婦人科に行ってきた。精液の検査をするためだ。 妻はひと月ほど前から通っていて、「俺も一度調べてもらったほうがいいね」とは言っていた。言ってはいたが、何となく億劫で、特に行動を起こさぬまま、忙しさを言い訳にしていた。 妻はそんな様子を察して「一緒に調べてもらえるから」と病院に誘ったが、いつも話に聞く女性で込み合った病院の様子を想像すると、あまりのアウェー感に男性の自分が行くのが憚られる気がした。 そうこうしているうちに、妻は業を煮やしたのか、病院でチェック柄のかわいい紙

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          イトナミダイセン藝術祭・ミュージカル『伝統☆ブギ』振り返り①

          鳥取県大山町で行われている地域型芸術祭『イトナミダイセン藝術祭』 その中で公演されたミュージカル『伝統☆ブギ』の感想。 結論から言えば、非常に面白かった。 三幕構成の舞台は、要所要所に初心者でも楽しめるパートがあり、観劇自体初めての人でも楽しめる内容だった。 出演者も非常に上手で、未経験とは思えず、物語に対して演技がノイズになっていないだけでも、これまでの練習量を垣間見ることが出来た。 しかしながら、多少疑問に思うところもあったため、自分の考えを整理するために、感想を交えた

          イトナミダイセン藝術祭・ミュージカル『伝統☆ブギ』振り返り①