【天使にラブ・ソングを】

金曜ロードショー、視聴者のリクエストに答えて放送するとのことで、まずは第一回目がこれでしたね。
不朽の名作って、こういう映画のことをいうんだろうなあと、私もしっかりリアルタイムで観ました。

【あらすじ】
ネバダ州リノのナイトクラブ「ムーンライトラウンジ」のクラブ歌手デロリスは、ネバダ一帯に縄張りを持つ大物マフィアのボス、ヴィンスの愛人。
だがある日、ヴィンスが裏切り者を始末する現場を目撃したため命を狙われる。
重要参考人として警察に保護された彼女は、ヴィンスの裁判の日までカトリック系の聖キャサリン修道院に匿われることになる。
尼僧として振舞うことを余儀なくされたデロリスは堅苦しい生活に辟易するものの、やがて聖歌隊の指揮者を任され、俄然、歌手としての本領を発揮する。
自身のノウハウから下手糞な聖歌隊を鍛え上げ、退屈な聖歌をモータウンの楽曲の替え歌にアレンジして派手なパフォーマンスを繰り広げ、保守的で厳格な修道院長との対立をよそに、一躍町中の人気者になる。
そして、最初は疎んじていた修道院のシスターたちと、歌を通じて徐々に友情を育み、固い絆で結ばれていく。
しかし、平穏な日々も束の間、警察内部の情報が漏れたことでローマ法王を迎えたミサの前日にデロリスがさらわれてしまう。
誘拐の現場に居合わせたために巻き添えでさらわれてしまい、デロリスの機転で逃げ出したシスター・ロバートの報告でデロリスの素性に対する疑いが持ち上がる。
修道院長の口から彼女の本当の素性を知らされた修道院のシスターたちは動揺するが、シスター・ロバートの勇気ある進言をきっかけに、例え本物の尼僧でなくとも自分たちを教え導き、歌うことの楽しさや素晴らしさを教えてくれたデロリスを救うべく、一丸となってヴィンスのアジトであるリノのムーンライトラウンジへ乗り込んでいく。
※Wikipedea参照


私の中の天使にラブ・ソングのイメージが、小学生の頃に通っていた英会話教室で、クリスマスの出し物として『Oh Happy Day』を歌ったこと。
私か姉なのか…記憶が定かではないのだけど、ピアノが弾ける、ということで、伴奏係をどちらかがやったんじゃなかったかな…とうろ覚えながら、この曲のインパクトはすごく残っているし、この映画の曲、というのもちゃんと覚えていた。

金曜ロードショーで懐かしなあ、と思いながら見てみたけれど、私が覚えていたのは2の方だったようで、「え!こんな展開なの!」とびっくり…
それでもどこか懐かしくて、破天荒で、「そこできっとこう!」という、先が読めるながらも面白いどたばたコメディーは、あっという間の二時間だった。

私は小学生のとき、2~4年生の3年間を担当してくれた先生は音楽にとても造詣の深い先生で、私達のクラスは『合唱』を体中に叩き込まれた。
なぜか他の学年は行っていなかったようなコンクールに出たり、人前で歌うことも多かったような気がする。
あの頃歌った曲の音程はいまでも簡単に思い出せるし、多分きっとハモって歌うことも可能だと思う。
更に中学生の頃に合唱部に所属していて、1年生の頃の顧問の先生の趣味もあって曲はいつも洋楽(特に多かったのはハンガリー語の曲)だった。
先生の練習は楽しくて、不登校だったなりに、がんばって部活は行っていたなあと思いだす。
…とはいえ部活でも三年生の先輩たちにいじめられていたので、途中からやっぱり、なかなか足が重くなってしまった時期もあるのだけど…。
『歌うこと』が身近だったこともあるからなのか、こういうゴスペル系の曲や、音楽が交わる作品は見ててとても楽しい。

見ていてとても好きだな、と思ったのが、デロリスが聖歌隊の指揮をとるように命じられて、
実際に全員の歌声を聴いたあと、みんなに歌を教えるシーン。
明かに周りの音を聞いておらず、自分の大きな声だけを出している人に対しても、
「あなたの声は素敵ね」と伝えてから「更にもっと、周りの声も聴けるといいわ」と説明するところ。
か細くて自信がなく、声を出せていない人に対しても微笑みかけて、「まずは目を閉じて…」とユーモアたっぷりなイメージトレーニングからするところ。
下手くそなのは目に見えていても、決してそれを馬鹿にしたり、下に見たりしないデロリスは、もうそれだけで立派なシスターに見えてくる。
その優しさや明るさ、自信、楽しさが伝播していくのがしっかりと伝わってくるのが、この映画の大好きなところだ。

歌を歌うこと、楽しむこと、笑顔でいること、好きなものを好きだということ。
それはすべて自由で、楽しくて、誰かが誰かにそれを教えることも、伝えることもできる素晴らしいこと。
それでも、社会の中にはルールがあって、規律があって、それを守ることも大事だけれど、
少しくらい変でもいいじゃない、楽しくやろうよ!というメッセージがしっかり伝わってくるのが楽しい。

いつまでも見れる映画、いつまでも大事に、愛される映画は、こういう作品のことを指すんだろうなあとしみじみ想う。
誰かが誰かを大事に想う、楽しい映画を沢山見たいなあ。

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