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アレクサンダー・テクニークとは? ①
アレクサンダーテクニーク(以下AT)とは、「自分自身をより良く使うための技法」と、前回書きましたが、なかなか分かりづらいかもしれませんね。
もう少し説明してみますね。
ATは、オーストラリア出身のF・M・アレクサンダー氏(1869〜1955)が開発した、人間が抱える様々な問題を解決したり、日常生活をより豊かにするために役立つ考え方とその実践法です。
…これでも具体的に何をするかイメージするのが難しいですよね。
それでも、「なんとなく毎日がつらい」と思っている人には少しでも興味を持ってもらえるかな、と思うのです。
私自身も子供の頃から「なんとなく毎日がつらかった」のですが、その理由が自分でも分からず、そんな自分は世の中に馴染めていないダメな人間なんだ、とずっと思ってきました。
私がATを始めるまでのことや、その後のことは、また改めて書こうと思いますが、何が問題なのかはっきりとは分からなかった私でも、このワークによって、少しずつですが、確実に変化がありました。
私たちは日々、様々な刺激に反応しながら生きています。
人と関わったり、動いて活動している時は、その状況に対処しているということで、それは外からの刺激に反応して行動している状態です。
また一人で考え事をする時や、体の中で起こる空腹や痛みなどを感じたりする時は、内側からの刺激に反応している状態です。
毎日がなんとなくつらい、というのは、そうした絶え間のない刺激に対する反応のしかたに問題がある、ということかもしれません。
そしてその問題に気づいたら、それを理解して、解決法を見つけて、今までとは違う反応のしかたをする、という選択もできます。
自分の反応しかたを変えるということは、「自分を使う方法」を変えることだと言うことができます。
自分がしていることのやり方を変えようと思うと、私たちは、今までとは違うやり方を頑張って練習したりします。
「意志」で「身体」をコントロールできるものだと思ってしまうのです。
でも、アレクサンダー氏によれば、「身体と心は分けることができない」のだそうです。
では今までのやり方に問題があるならどうすればいいのでしょう?
アレクサンダー氏は「問題を解決したければ、正しいことをしようとするのではなくて、正しくないことをやめなさい」と言っています。
「正しくないことをやめれば、正しいことは自然に起こります」と。
ATは、何かを「すること」ではなく、今までやっていた正しくないことを「やめること」なのです。
実は私たちの中には、無理にコントロールしなくても、うまく働く機能が備わっています。
それを信頼して、邪魔をしないことが大事なのです。
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