【マシュマロ】お題「好きな場所」でエッセイを書いてみました
マシュマロにエッセイのお題を頂きました。
エッセイのお題、ありがとうございます笑
好きな場所。思えば、それは好きな人がいる場所でした。
趣味の合う司書さんがいる図書室。気になる子がいる塾の教室。ゴールデン街のお店に通っていた頃も、結局、目当てはカッコいいママさんとの会話でした。
職場の居心地が人間関係に左右されるのは、きっと、そういうことなのでしょう。素敵なオフィスが堪え難くなる。きっかけは殺伐、理不尽、ハラスメント。天国で働くエンジェルだって、いじめられたら泣く泣く地獄に逃げ出すはず。ここ以外ならどこでもいい、と。
適応障害で休職していたとき、外に出る気を失くしました。誰にも会いたくなかったんです。結果、ゴロゴロ寝転びYouTube。お腹が空いたらカロリー摂取。無論、あっという間に肥えました。
これはヤバいと一念発起。水筒に麦茶を詰めて、テクテク、近所を徘徊しました。
楽しむつもりはゼロでした。自宅から半径数キロの行動範囲。待っているのはお馴染みの風景。いまさら、そんなものを見たってねえ。
しかし、徒歩十分の最寄り公園にわたしは魅了されてしまうのです。
と言っても、特別な公園ではありません。あくまで普通。遊具に、原っぱ、ちょっとした池。それから、みんなが休む数脚のベンチが並ぶだけ。
ある日、そこに腰掛け、のんびり本を読んでいると、ジャージ姿の男の子たちが、
「あれ? 菊竹コーチ?」
と、駆け寄ってきました。でも、すぐに、
「いや。菊竹コーチじゃないか」
と、恥ずかしそうにさようなら。
なるほど、人違いをしたのだろう。なんの気なしにまわりを見れば、そばにいたのは電話中のおじいさん、ヤクルト飲んでる外国人、妙に色っぽい中年女性。
え? 誰を菊竹コーチと間違えたの?!
別の日には女子中学生の集団が近くを通るおばあちゃんに、
「すみません。よかったら一緒に恋バナでもしませんか」
と、声をかけていました。マジか! マジか! こちらの驚きに反し、おばあちゃんは平然とその輪に加入。早速、盛り上がり始めたのです。
まったく……。愛しい人々が集まり過ぎだろ……。
気づけば、わたしはその公園に大ハマり。休みのたびに通っています。
好きな場所。やっぱり、それは好きな人がいる場所みたいです。
マシュマロやっています。
質問もエッセイのお題も大歓迎!
ぜひお送りください!
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