はちみつと一緒に進む!
今日のハチミツ、あしたの私 著者:寺地はるな 角川春樹事務所
”16年前に最悪な状態からわたしを導いてくれた人。
その人は「あさのはちみつ」と書かれたはちみつと
栄養満点のメッセージをくれた。”
30歳になる碧は、絵を描くのが好きな安西と暮らしていますが
彼は父親から逃げていていつも長く仕事が続かない、いわゆる頼りなさそうな人。
その安西が実家に帰ることになり、一緒についていく決断をします。
この決断が碧にとって大きな分かれ道になるのですが、
碧は大きくもがきながらもこの場所で生きようと自分の道を切り開いていきます。
客観的に「碧ちゃん、そこまでやって大丈夫?」と痛々しくも感じるのですが
碧は自分の経験、持ち味を生かしてさらに多くの協力者を得て
16年前に「あさのはちみつ」をくれた人との再会も果たします。
安西との頼りない関係も次第にある局面を迎え、
碧が自ら飛び込んで手伝うクロエ蜂蜜園の黒江さんとの師弟関係や、
黒江さんと娘の朝花との親子のつながりも少しずつ
相手を受け入れて変化していきます。
たとえ100人に「大変ね」と言われても「ここにいたい」と
強い決意を持つ碧は、最初からこのような姿ではなく
16歳の時に「あさのはちみつ」をくれた人との出会いがあって
成長したからだと思います。
ハチミツのような甘いかおりがする
成長が著しい若い世代にはぜひ、読んでもらいたい1冊です!
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