依存する行動への道をさえぎる
こんにちは、心理士のなべたです。
この記事では、僕が参加しているギャンブル依存プログラムのある日の内容をご紹介します。
今回のテーマは、「引き金への対処(認知行動療法)」と「金銭感覚(ミーティング)」です。
依存症を抱える人は自分の体験と照らし合わせてみてください。
そして、依存症と接点のない人は、依存症の世界を知る一つの読み物としてふれていただけたらと思います。
依存する行動への道をさえぎる
“ある行動をしたい”という気持ちにさせる、人や場所、状況、感情などを「引き金」といいます。
僕たちの生活のなかには、知らず知らずのうちに、やりたくないのについやってしまう行動の引き金がひそんでいます。
これらの引き金に気づき、適切に対処することがとても大切です。
ギャンブル依存のグループでは、引き金への対処法として、
「1000円以上持たない」
「ギャンブル関連の動画を見ない」
「お金を扱う仕事を避ける」
といった方法が挙がりました。
特に「お金を家族に管理してもらう」という対処法が絶対的な安心感があるということでした。
対処法を選ぶ際のポイントは、自分自身で選び、納得して実行すること。
また、その方法が自分の人生にとって有益かどうかも考慮する必要があります。
自分にとって有益だと感じることができれば、納得して取り組むこともできるでしょう。
「金銭感覚」について語る
金銭感覚は、人生のさまざま場面において、僕たちの行動や決断を左右させます。
賢明な金銭管理は豊かな生活を送るための鍵となるのです。
しかし、依存症になると、本能に従って行動するようになるため、この大切な金銭感覚が失われてしまいます。
特にギャンブル依存では、この傾向が強く見られます。
僕たちのグループでは、金銭感覚について「貸付可能額は自分の貯金だった」「金銭感覚は戻らないと思う」「ギャンブルについては金銭感覚がぶっ飛んでいて、他はケチ」などの発言がありました。
最初は誰もが正常な金銭感覚を持っています。
しかし、ギャンブルをする頻度が高まるにつれて、賭ける金額も増えていきます。
そして、お金に対する価値観がギャンブルの結果に左右されるようになります。
さらに、負けたお金を取り戻そうとしてさらに多額を投じることで、金銭感覚は歪んでいきます。
最終的には依存症が進み、生活のどんなことよりもギャンブルをしてしまうことで金銭感覚が壊されるのです。
まとめ
今回は、「引き金への対処(認知行動療法)」と「金銭感覚(ミーティング)」をお送りしました。
ぜひ、あなたが変えたいと思っている行動の対処法を考えてみましょう。
そして、自身の金銭感覚について考えるきっかけとして役立てみてください。
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