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紅葉前線を追いかけて

さて、いよいよ12月もあと半分と少しというところになりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。ちょうど1ヶ月ほど前から、地元の関西圏では紅葉シーズン真っ盛りになり、各地でライトアップが行われるなど、秋らしい時期がやってきていました。
特に今年は夏の猛暑がひどかったためか、その後の季節の進みが遅く、例年よりも紅葉のピークが気持ち遅かったような気がしています。(実際に、叡山電車のもみじのトンネルなんかは開催時期を延長していましたね)

そんな冬へ向けての準備期間とも言える紅葉。
今年の様子を少し振り返ってみましょう。

11月初旬 北海道

SIGMA fp L / SIGMA 35mm F1.2 DG DN Art (以下同様)

紅葉は北海道の早いところで8月下旬頃から始まります。そこから徐々に南下・標高が下がり、例えば札幌周辺での紅葉のピークは例年10月下旬頃〜11月初旬頃かなというところです。たまたま11月初め頃に札幌に訪れる機会がありましたので少し撮影に出かけました。紅葉にしては時期的にやや遅いかなと思っていましたが、札幌市街地ではイチョウなどの黄葉のピークと、落葉した葉っぱのバランスがちょうどいい時期だったと(個人的には)思っています。

北海道大学 北13門のイチョウ並木

こんな感じで、落葉した葉っぱで道路も黄色く彩られる「シーズンやや過ぎ」が個人的に好きなタイミングです。明治神宮外苑や御堂筋などでも見られるイチョウ並木ですが、景観だけでなく、防火などさまざまな役割があります。こうした背景もなんとなく考えながら歩いてみるとおもしろいですね(北大の場合は景観が主な理由らしいですが、、、)

北海道の黄葉はイチョウや白樺などの「黄色」が印象的です。後述する京都などのモミジ系とは少し違った雰囲気を感じることができます。

12月にかけて、札幌は雪が積もって溶けてを繰り返し、やがて根雪となります。冬はもうすぐそこまで来ているんですね。

11月下旬 京都 南禅寺

ガラリと景色が変わり、続いて京都の紅葉です。北海道では黄色系統が多いという印象でしたが、こちら京都は赤系統、いわゆるイロハモミジが多いです。百人一首の中でも、秋に関する歌は二番目に多いとかなんとか。それだけ、「京都」と「紅葉」は切っても切り離せないような感じがします。

ここ、南禅寺においても紅葉がとても綺麗です。南禅寺は元々松並木だけだったようで、このようにモミジやサクラが植えられたのは昭和になってからみたいです。詳しくは下記ページにて。

水路閣の周囲もすっかり秋が深まっていました。煉瓦造りの巨大な構造物をところどころ隠すようにモミジが植えられています。ここにも庭師の技法(なんちゃら障)が取られているのかもしれませんね。

11月下旬 宇治 三室戸寺

秋の京都。ここまでみてきた通り、非常に美しい紅葉を見ることができますが、一方でどうしても観光客が多くどこに行っても混雑がつきものです。そんな時は、少し京都中心部から離れてみるのもいいのかもしれません。

宇治 三室戸寺

宇治にある三室戸寺。休日でしたが、人もまばらで落ち着いて紅葉を鑑賞することができました。

与楽苑

あまり詳しくはないのですが、こうした京都の庭は背景の山々と連続して見える「借景」の考え方が取り入れられていることが多いです。例えば比叡山を背景としたり。ここ、三室戸もおそらく同じように、背景の山との調和が考えられているのだと思います(調べてみると、ここ三室戸寺庭園は1988年に中根金作によって作庭されたようです)

北海道の黄葉から、京都の紅葉まで、紅葉前線を追いかけてきました。その土地によって人々と「紅葉」の付き合い方は様々です。そんなことを考えながら見てみるのも違う発見があるかもしれませんね。今日はここまで。

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