思考を妨げるもの

社員を抱える立場としては、彼らの努力とかそういったものを1円でも高く顧客に売り、まずは彼らの給料を上げる、同時にそれは自分たちの企業が世界に対する影響力を高めてゆくことだと思っている。

先日、製品の改善会議でのこと。

ぼくは最低でもうちの製品単価をxxx円にしたい、と言った。それに対し出た意見で「競合と比べてその値段は高いです。無理です。そんな価格はリスクです。」と言う回答をした人間がいた。

なるほど、うちの病気も相当進んでるな、と言う感想だ。

須く成功した人や企業の発想は逆算だ。成功すなわちゴールの定義を決めて、そこから逆算して何をすべきか、と言う発想をする。それができない人間は最初から自分自身を諦める。残念ながら自分の価値や限界を決めてそこから飛び出ない人間は、そもそもベンチャーにいるべきではないし、製品などの新企画に携わるべきではない。

一見正論に見える「この業界ではこうするのが常識」とか「今までこうやって来たから」は足枷にしかならない。第三者の目をもって従来の常識を否定し、新しい視点で”何か”を見出せるやつだけが勝てる。いわゆるブルーオーシャンだし、新しいことは「よそもの」「若者」「バカもの」にやらせよ、と言うことだ。

必要なのは、どうすればその価格で売れるか、と言う発想だ。競合がどうとかは関係なくただの逃げだ。

うちみたいなIT業界では、ダメな営業はエンジニアの味方のふりをして搾取をする。君の気持ちはわかるよ、と言いながら一方で客の言いなりになる。よしよしと言いながら安売りしてくるんだから最悪だ。エンジニアはいつまで経っても報われない。その原因となるのが上記の様に、常識だ、リスクだとか言って現実から逃げる行動だ。彼はそう言う思想の犠牲者だ。

そう言う人間に新しいことをする役職に関わらせてはいけない。

バカでもアホでもなんでもいい、自分たちのやっていることは正しい、うちは良いものを作っている、こう思える人間はとても貴重だ。それは決して洗脳ではなく、自分でそう言う正しいものを道筋を作ってゆく力になるからだ。


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