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意識低い系HRTechのススメ~忙しい人事を救いたい!~
こんにちは、人事のなべはるです。年末にポケモンセンターに行ってカビゴンのぬいぐるみを買いました。かわいい。
【ご報告】
— 人事のなべはるさん(きあいのタスキ持ち) (@nabeharuj) December 28, 2019
私事ではございますが、このたび新しい家族が増えました。 pic.twitter.com/nIyYN6hXUL
さてさて先日、下記の記事を書きました。
ウチの会社に限らず、世の中の人事の皆さんは忙しくされているのではと思います。特に年末特有の賞与計算や年末調整を担当された皆さん、ほんとうにおつかれさまでした。
というわけでこの記事では、忙しい人事の業務が業務が少しでも楽になるような、業務効率手法をご紹介します。今すぐ始められる具体的なものばかりなので、よければ参考にどうぞ!
意識低い系HRTechとは
人事がテクノロジーで業務効率化すると聞くと、HRTechという言葉が思い浮かびますね。下記の記事のように、今後は人事の戦略や人事の在り方自体がHRTechによって変わっていくことになるのでしょう。
ただ、今日はそういった人事の戦略や担当者の在り方なんて話は一切しません。いま目の前にある人事の仕事をどう効率的にするか、というオペレーションの話にフォーカスします。
こうした、業界の未来は変えないし戦略人事にも寄与しない、けれどいま目の前の仕事をするうえでとても重要な、オペレーションに特化したテクノロジー活用を「意識低い系HRTech」とわたしが勝手に名づけて呼んでいます。
また、一般的には HRTech というと勤怠管理システムや候補者管理ツールなどの人事業務に特化したサービスを指しますが、ここでは「人事が業務効率化のために使うもの」を指しており、人事業務特化のサービスは紹介しませんので悪しからず。
【意識低い系HRTechの定義】
・人事のオペレーション業務をテクノロジーで効率化すること
・人事向けのサービスに限らない
・戦略人事に寄与しないし業界の未来を変えないけれど、いま目の前の業務を効率化するには重要
まずは Zapier を知ってほしい。話はそれからだ
人事の業務効率化のために、Zapier というサービスを使います。Zapier をご存知の方は次の見出しまでとばして読んでください。
Zapier とは、アメリカ発のサービスとサービスをつなげるタスク自動化ツールです。ノンプログラミングでカンタンに自分だけの自動化アプリをつくることができます。
自動化アプリ(Zapier では Zap といいます)を作るには、自動化の命令を出すきっかけとなる「トリガー」と、トリガーをきっかけに何をさせるかの「アクション」を設定するだけです。
【作れる Zap の例】
・特定のアドレスからメールがくることをトリガーに、Googleスプレッドシートにメールの内容を転記させる
・Twitter で特定の語句が含まれるつぶやきをトリガーに、Slack につぶやきの内容を通知させる
組み合わせしだいで色々できちゃうわけです。
これから、わたしが実際に Zapier を使って行っている業務効率化方法をご紹介します。
ちなみに、Zapier に似たサービスとして IFTTT がありますが、IFTTT よりも Zapier のほうが細かな設定が可能なのでわたしは Zapier を使っています。
勤怠エラーを Slack で一括通知
人事パーソンにとって避けられない、月に1度の「勤怠締め」。
打刻漏れや休暇申請漏れなどで勤怠を確定できない社員に対して「●日の打刻を確認してください」と連絡するのってめんどくさいですよね。
というわけで、Zapier をつかって勤怠エラー者への連絡を自動化しました。フローは下記のとおり。
【勤怠エラーを自動で Slack 通知する】
・勤怠管理システム(ウチはジョブカン)から月次勤怠データをダウンロードする
・ダウンロードしたデータをGoogleスプレッドシート(以下スプレッドシート)に貼り付けて、勤怠エラーが出ている社員を検知する
・Zapier を使って、スプレッドシートで勤怠エラーになっている社員に Slack で通知をとばす
実際の Slack 通知は下記。スプレッドシートに勤怠データを貼り付けてエラーが出ている社員にフラグを立てると通知がとびます。
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1人ひとりにエラー内容確認して・参考リンクをコピペして・メンションして…といった作業がすべてなくなるので楽ちん便利です。
社員からの各種申請で発生するタスクを通知&Trello に自動登録
社員からの福利厚生制度の申請に対応するのも、人事の重要な仕事の1つです。発生ベースで起こるタスクなのでコントロールできないのと、不定期に発生するので「何やるんだっけ?」と思い出すのに時間がかかってしまうのが難点です。
そこでフィードフォースでは、「産休・育休申請」「結婚手当金申請」「副業申請」などの各種申請が提出されたら自動でチームに通知&Trelloにタスク追加されるようになっています。
フローは下記のとおり。
【福利厚生の申請を自動で通知&タスク化する】
・申請者は指定のGoogleフォームで申請を行う
・Zapier を使って、申請を Slack の労務チャンネルに通知させる
・Zapier を使って、申請を Trello のカードに追加させる
申請されると、Slack の労務チャンネルで下記のように通知がきます。
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結婚申請が提出された場合のSlack通知
通知されている URL をクリックすると、Trello に自動追加されたカードが開くようになっています。
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Trello で自動追加されるカード
自動で作られる Trello のカードには、上記のように担当者が手続きをするうえで必要な情報がカードに自動で記載されています。
手続きごとにチェックリストを設定してあるので「何やるんだっけ?」と迷わなくてすむようになっています。あんしん!かんたん!べんり!
新入社員のオンボーディングプログラムをスプレッドシートから一括でカレンダー登録
フィードフォースでは新しく社員が入社した際、いち早く会社に慣れてもらうためのオンボーディングプログラムを用意しています。
「フィードフォースの歴史」「アウトプットのススメ」「各種サービス説明」などなどそのプログラムの数は20コ近く。
これらのスケジュールを人事が1つ1つ登録するのはとても大変なので、ここでも Zapier 先生にがんばってもらうことにしました。
【オンボーディングプログラムをGoogleカレンダーに自動登録させる】
・オンボーディングプログラム一覧が記載されたスプレッドシートを用意する(「入社から●日後」「所要時間●分」「プログラムで使用する資料のリンク」「参加者メールアドレス」などスケジュール登録に必要な情報を入れておく)
・Zapier を使って、上記シートの対象者のメールアドレスと入社日を入力することをトリガーにGoogleカレンダーに予定を自動登録させる
これで、Googleカレンダーをぽちぽちする時間が大幅に削減されました。入社する社員のメールアドレスと入社日を入れるだけでカレンダー登録されます。ハッピー!
以上、意識低い系HRTechのススメと称して、フィードフォースで行っている人事業務の効率化を紹介しました!
ウチではこんな風に業務効率化してるよ、などのご意見あれば是非教えてください。お読みいただきありがとうございました!
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