美味しいが、実はグロい「死者のパン」の話。
世界には、多種多様な変化を遂げて現在の形に至ったパンが多くあります。🍞
そして、その多くを知る機会はあまりありません。
今回は、「見た目も良く•味も美味しい」が、、、
パンの作られた背景が食べ物とは思えない、少しグロいパンについて、話していきます!
「死者のパン」とは?☠️
少しグロい背景のパン、、
その名前も、
『死者のパン/Pan De Muerto』』!!
名前からして、少し怖いですよね?
それも、そのはず!現在は、メキシコの死者の日で、先祖や亡き人に捧げる為のパンだからです。
(生きている人も、もちろん食べても良い)
「死者の日」については、こちらで詳しく書いているので、こちらもどうぞ!
↓ ↓ ↓
死者のパンは、その名前とは裏腹に可愛らしい形をしていて、中にはオレンジピールが入っている菓子パンといった感じ。
そして、地域によって味や形が大きく異なるのです。
グロテスクな背景(歴史)
このパン、形をよくみると、真ん中に大きな丸。
そして、その丸を囲うようにして、4方向に十字架らしきものが付いてますよね?
これは、実は真ん中の丸が頭蓋骨。☠️
4方向に置かれた棒は、四肢の骨なのだそう。
パンのベースの形が丸いのは、人が生まれてから死ぬまでの命のサイクルを意味している。
つまり、これは生贄を表しているのです!
それでは、なぜ生贄を表しているのか?
それは、もともとスペイン人入植前のメキシコで、アステカ人をはじめとする先住民達が、
実際に生贄となった人々の心臓を使ってパンを作成していたからです。
具体的に言うと、
当時の祭司者なる人物が、生贄となった人物から心臓を取り出す。
祈祷を行いながら、その心臓を自分で噛みちぎって、血を器に溜める。
血を粟(アワ)に似た種子と混ぜ合わせる。
混ぜ合わせたものを、手でこねて、焼くとパンの完成!
その後、血でできたパンを天候を操る神様に生け贄として捧げる。
(天候によって、穀物が育つか育たないか決まるから。)
死者のパンの起源は、このような実にグロテスクな所から始まったのです。
その後、スペイン人入植後に、先住民の宗教や文化は無いものとされてしまい。
その後、先住民文化の尊重から、死者のパンを復活させたようです。
ですが、復活した死者のパンというのは、小麦粉でできたパンで赤色の砂糖でコーティングされたもの。(赤で血を再現)
その後、各地で死者のパンの派生ができ。
現在、メキシコシティでは、このようなパンが食べられているのです。
このパン、先ほど説明した4方向の四肢の骨以外にも、意味があって、、
東西南北と、先住民族が信仰していた4つの神々を意味するそうです。
どんな美味しいパンでも、背景を知ると更に面白味が深くなるものですね。
他の地域のパン
他の地域では、聖人がパンの中央に置かれていたり。
(キリスト教文化と先住民文化の融合)
死者のパンの大元となった、赤い心臓の形をしたパンであったり、
実際に生贄を人の形で再現したパン
本当に、様々な死者のパンが存在するようです。
終わりに、
私自身、メキシコシティで死者のパンを買い漁って、
様々な味の死者のパンを食べることができました。
歴史を学び、パンを食べ漁る。
素晴らしい文化を食べながら、学習できた体験でした!
それでは!
【※学校の授業で習ったことや実際に体験したことを、ほぼそのままお伝えしてるので、情報が間違ってたりしてたら、ごめんなさい。】
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