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「殺し愛」が面白過ぎるので1巻を語りたい。

はじめに

最近アニメ化のニュースを知りまして、以前はアプリの待てば無料で読んでいた「殺し愛」という作品を再び読み返していました。

すると伏線に継ぐ伏線がとても面白く、ついつい夜中に電子書籍で全巻コンプリートしてしまいました。

周りで読んでいる人がいないので、この感動をnoteで綴りたいと思います。※一部ネタバレを含みます。宜しければ漫画「殺し愛」1巻をご一読の上、一緒に振り返りを楽しむ場にしましょう!

あらすじ

お互いが殺し屋である、「ソン・リャンハ」と「シャトー・ダンクワース」は銃弾が飛び交う場で対峙しました。

その場にいた人間は、リャンハの手によってシャトー以外全滅。血の海の中で生き残ったシャトーは応戦しますが、簡単に組み敷かれてしまいました。

リャンハはシャトーを消すようなことはぜず、むしろ賞金首を捕まえてはシャトーに譲ると言う不可思議な行動に出ます。不信に思いつつ取引を続けるシャトーでしたが…。

ちなみに、アニメ版のプロモーション動画がこの場面なので載せておきます。(アニメ公式動画

ふたりの立ち位置

ふたりの立場を分かりやすく言うと、リャンハはフリーランスの殺し屋で、シャトーは会社勤めの殺し屋です。シャトーの所属する「リッツランサポート商会」は殺し以外にも護衛などもこなしている会社です。

リャンハは過去に三檮会という大きな組織をひとりで壊滅させていました。そのため、どの組織もリャンハを雇おうとは考えていません。むしろ消したい組織・団体ばかりですので、リャンハは賞金首として有名な人物です。

彼が三檮会時代に組織に提出していた書類上では32歳ということになっています。

そんな立場のリャンハがなぜ殺し屋としての仕事ができるか謎でしたが、後々その営業方法は彼の口から説明があります。

シャトーとリッツランサポート商会については、現社長エウリペデス・リッツランの父親(前社長)の恩人の娘という繋がりがありました。

シャトーが20歳くらいという年齢から、勤め始めて長くないはずです。しかしシャトーはリャンハと対峙しても臆することなく応戦した上に、リャンハに怪我を負わせています。かなりの訓練をしてきたことが考えられるため、誰かに誘われたとか、仕事がなかったという理由からではなく自分の意思でこの仕事をしているのではないでしょうか。(作中でも社長に、危ない仕事だから女性にはおすすめできないと面と向かって言われています。)

なぜこのような危険な場所に身を置くのかという問いについてはシャトーの生い立ちという形で明らかになってきます。

リッツランサポート商会では、もちろん賞金稼ぎの仕事も請け負います。そのため、賞金首であり裏社会でも危険人物とされるリャンハとの繋がりが公になるのは面倒です。しかしそれにも関わらず、リャンハとの取引を続けるシャトーの行動は真面目な性格と反していて不可解に思えます。(不本意ではあるようで、リャンハと会うときのシャトーはかなり不機嫌そうではありますが。。。)

ふたりの取引

リャンハがシャトーに持ち掛ける取引は、シャトーに利はありますがリャンハが何を得ているのか見当もつきません。シャトーはリャンハと会った際、なぜこのように関わってくるのかと数度尋ねています。

リャンハは本意ともいえない態度で「かまってもらうための口実」「奉仕」と答えるのでシャトーは全く理解できず苛立ちます。それでもリャンハとの取引を止めないあたり、シャトーがリャンハと関わることに意味をもっているようでもあります。

リャンハについても、シャトーがこの取引の真意を尋ねようとすると態度が少し変わるのです。リャンハは何か疑うような視線をシャトーに向けたり、わざとシャトーに手を出させようとしているような描写ありました。

におい

リャンハは他人のにおいを常々不快なものとして感じているようでした。他人と触れ合った後、においを気にする様子も見られます。自分以外の人間をかなり警戒していることを現わしているのかもしれません。(これがまたどこかに繋がる伏線かもしれないので油断できません!)

リャンハは幼少期から他人の裏切りに苦しんできた人物のため、人よりそのあたりの勘や感覚が鋭いのかもしれません。しかしながら、シャトーだけはにおいが気にならないそうです。この原因というか理由も物語の鍵になりそうですね。

シャトーはにおいの確認のためにリャンハが触れたことに対して、苛立ちを隠しきれません。リャンハが手を伸ばして近づくイメージが頭から離れないなど、今「リャンハに触れられた」こと以外にも何か不快感の原因がありそうな描写です。

2巻にむけて

この1巻最後の方に、リャンハに恨みをもつ人物が登場します。リャンハが度々関わりをもつ人物として「シャトー」に狙いを定めます。シャトーの運転する車にバイクに乗ったこの男がちょっかいを出したことでシャトーは車ごと崖下に転落。さらに崖下でその男に追われます。

シャトーと連絡がつかないことに違和感を覚えたリャンハは、シャトーの携帯のGPSを頼りに現場付近まで助けにきます。リャンハの接近を感じ取った男はリャンハへの伝言を残しその場を去ります。

リャンハを裏切り者と呼ぶこの男は一体何者なのでしょうか!?

この事件をきっかけのリャンハとシャトーの関係がすこしずつ変化していきます。

まとめ

1巻では仕事の現場ではじめて会ったところから物語が始まったようになっていますが、ふたりの関係性に様々な違和感の描写が盛り込まれています。

このときはじめて会ったにしては因縁めいたものを感じさせるのがリャンハがシャトーに向ける目線。

またシャトーからリャンハの印象については、本当にはじめて出会ったよく見知らぬという感じです。そしてシャトーはリャンハを厄介者扱いしつつも本気で距離を置くようなそぶりがありません。リャンハが危険人物であるため下手なことが出来ないでいる可能性もありますが、シャトーは初対面の絶望的な場面であっても冷静にリャンハと交戦していたので怯えているわけではなさそうです。

読み進めた上で1巻に戻ると、リャンハとシャトーがお互いに向ける目線の冷たさが印象的です。また、1巻の頃はリャンハの貼り付けたような作り笑顔が多い。まだまだシャトーを警戒していることが伺えます。

アプリや電子書籍では1巻くらいまで無料で読めたりしますよね。まだ読んでいない方はまずは1巻、伏線を意識して楽しんでみてください!

もう読んだよという方はぜひ考察を聞かせて欲しいです!ぜひ!!

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