料理

カレーを作った。前は野菜のコンソメ炒め、その前はじゃがいも田楽。今まで嫌いで仕方なかった料理が、最近好きになってきた。

今まで料理が嫌いだったのは、私の要領が呆れるほど悪いせいで親に怒られていたからだ。料理に時間をかけるなと怒られて、台所で完全にパニックを起こしていた。

だから料理への苦手意識が強くて、料理が嫌だったのだ。

でも最近は料理が楽しいと感じる。親がいない時に作っておくため、ひとりでネットのレシピサイトを見ながら作っている。調味料が揃っていると色んな味にできて楽しいということがわかった。みりんとか砂糖とかごま油とか、その辺の調味料が美味しくて好きだ。甘しょっぱい感じの味が美味しい。

ココ最近、いやずっと前は毎日お惣菜だった。お惣菜は美味しいが、毎日食べていると油がキツくなっていくのだ。だから料理をする。1品でも作って食べると、ほっとする。そう気づいた。
焼き物とカレーくらいしか作れないが、毎日お惣菜だけのご飯よりは胃が喜ぶだろう。

料理をしている時は少し気分も落ち着くような気がする。野菜を切ったりお肉を焼いたりする動作が、自分の体に豊かさを与えてくれるようだ。

もっといろんな料理が作れるようになったら、ご飯を食べることも怖くなくなるような気がする。

能動的に作るという行為が、自分にとって必要不可欠な事柄であり、豊かさをもたらすことが分かる。受動的な事柄だけでは人間は無気力になっていくのだろう。エネルギーが足りなくなる感覚である。

ある程度の疲労感も人間には必要である。それをもたらすのが料理だ。能動的で疲労感もあり、達成感もある。そして人間が生きるために必要な『食』に繋がるのである。

料理をすることで、自分が今生きていることを何となく体感する。自分で食べるものを自ら作り、食す。生きるために必要なことをやっているという感覚が、生と死が曖昧な感覚の中で生きている私にとっては衝撃となるのだ。

料理とは、生きるための行為なのだ。私は生きるために料理をしているのだ。それは非常に能動的で活動的な行動なのではないだろうか。

だから料理をすると、何となく満たされる感覚になるのかもしれない。

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