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海外新卒エンジニア向けの日本語1on1「TERAKOYA」が生まれた背景。

こんばんは、マネーフォワード人事の田鍋です。
マネーフォワードに入る前は、事業会社人事、人材紹介会社で働いておりました。マネーフォワードではエンジニア・デザイナー採用に携わっております。
本日は海外新卒エンジニアに対する日本語1on1の取り組み「TERAKOYA」についてご紹介します。

日本は、労働生産人口の減少、人手不足の問題もあり、ITエンジニア市場も競争が激化しています。そうした環境の中で、当社では、大切にするバリューの1つに「Technology Driven」を掲げ、IT人材の採用や育成に注力しています。優秀なITエンジニアを確保するため、東京以外に福岡、京都、ベトナムにも開発拠点を設立し、グローバル採用も積極的に実施しています。(ちなみに本年度も新卒・中途ともに採用活動中です!採用サイトはコチラ


新卒グローバル採用実績とサポート体制

マネーフォワードの新卒の海外人材割合は2018年以降、20~30%程度の割合になりました。採用基準において国籍は問わないため、直近では特に海外新卒メンバーの入社が増えています。その中でもベトナム、中国、韓国、台湾、インドネシア、マレーシアなど、東アジア諸国出身のメンバーが多くなっています。マネーフォワードでは、日本語をある程度勉強してきた学生を採用していますが、日本の商習慣を理解したり、チームビルディングしていく上で日本語力の向上がかなり重要になってきます。カルチャー浸透の観点でも「正しく日本語を理解する」必要があるとも考え、海外新卒メンバーに対しては、下記のようなサポート体制を整えています。

【海外新卒メンバーサポート体制】

・入社時オリエンテーション、ビジネス研修、技術研修
・TERAKOYA(有志社員による日本語1on1)
・人事メンター制度
・現場部署における1on1

海外新卒メンバーを受け入れた際に、どの会社もハードルになるのが「語学」だと思います。私自身も、入社の受け入れのやりとりでは、上手く日本語が通じなくて、お互いに困ってしまうことがありました。そこでマネーフォワードでは、有志の先輩社員が、海外新卒メンバーに対して日本語を教えるだけでなく、業務外のコミュニケーション活性化も兼ねて、1on1の時間を設けています。

TERAKOYAについて

取り組みをスタートしたきっかけは、海外新卒メンバーにヒアリングしたところ、「仕事以外に日本語を話さない日がある」と聞いたことです。そこで、日本語での日常会話もふくめて、日本語に慣れてほしいという想いで「TERAKOYA」をはじめました。私もグローバル採用担当として、外国籍の方と面談したりする際に日本語を使う場面もあるのですが、「わかりやすい日本語ってどんな日本語だろう?英語やベトナム語に翻訳するのであれば、翻訳しやすい日本語ってなんだろう?」と考えることが増え、CTOの中出と話した際に日本語1on1をやってみようと話になりました。(※ちなみに私は英語はぺらぺらじゃありません笑)そんな「TERAKOYA」ですが、現在では、2期生を迎えております!

ちなみに、このnoteを書く前に日本経済新聞で「TERAKOYA」に関してインタビューを受けたので、こちらもご覧ください。 マネフォ、外国人社員の語学 「寺子屋」で個別指南

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「TERAKOYA」の名前の由来はお察しの通り「寺子屋」、人事部で30個くらいアイデア出す中で、満場一致で決まりました。

命名TERAKOYA

CTOの中出と人事担当が話し合い、アットホームで町の師匠が子どもたちに読み書き等を教える寺子屋とイメージが近いということで命名しています。
漢字表記にしようか悩んだのですが、いろんな国の方が入社することもあるので、あえて漢字ではなく親しみやすいようにローマ字表記にしました。

悩んだこと

 日本人が語学を学ぶように、グローバルメンバーもそれぞれ日本語の習熟度レベルが異なります。読み書きのほうが得意なメンバーもいれば、会話の方が得意なメンバーもいます。「教科書を全員使用したり、ルールを作りすぎると1on1が続かないかもしれない。楽しく日本語も学んでほしい」という想いから、1週間に2回~3回程度の日本語のレッスンをしてほしいという最低限のルールに決めました。
ちなみに私も「TERAKOYA」をする際は、ゆっくりと話す以外にも、音節の区切りやイントネーションなどをしっかり話すように工夫しています。(先日の「TERAKOYA」では、敬語の使い方についてや、「旨」という単語を使用した会話について、チャット機能を使いながら説明していきました。)
「TERAKOYA」をやってみて、わかりやすく日本語を説明しているサイトを見つけるのは本当に難しいということがわかりました…笑

実際に田鍋と海外メンバーが使用した日本語1on1のドキュメント

敬語

敬語_返信1

引用:https://www.google.com/url?q=https://biz.trans-suite.jp/41102&sa=D&ust=1596091705543000&usg=AFQjCNEFJCRqBuvDNHGRLXsaMBGQYhr2Ig

上記は読み書きの「TERAKOYA」の一例ですが、会話ベースで1on1を行っているメンバーもおります。

更にグローバルメンバーと1on1をする有志の先輩社員たちのマッチングも検討しました。

・技術がわかるエンジニアのメンバーが、1名はいるようにする
・業務で関わりの少なさそうなメンバーのアサイン、チームの男女比やキャラクターも検討
・会話、読み書き、どちらでも選択できるようにする(個人の学びたいことベースで対応していく)
・1期生は2回の習熟度テストを検討(CTO中出との会話テスト、日本語でのプレゼンテスト)

チームメンバー検討の際には、どのメンバーならベストなチームになるかな?と悩み、人事データベースを見ながら、下記のような観点で検討しました。

・具体的にどの部署の方でどんな仕事をしているのか?
・オンラインでも1on1を続けられそうな方か?

いまはコロナの影響もあるので、対面ではなく、Zoomやハングアウトで対応していますが、初期にはオンラインならではの悩みがありました。
抑揚のあまりない日本人の発音が聞き取りづらかったり、音節が難しかったりするようなのです。そのため、下記に注意するようにしました。

・あまり長い日本語は使わず、できるだけゆっくり喋る
・わからない単語や文化を教えるときは、URLのリンクを教える以外にも実用例を教える
・チャット機能も使う


一人一人の日本語の習熟度レベルが異なるので、メンバーに合わせた内容の「TERAKOYA」をしていくことなどが大事だと感じました。

TERAKOYAを導入してみてどうだったか?

「TERAKOYA」は日本語能力の向上のみならず、日本で働くカルチャーやノウハウ等のサポートにもなっているようです。業務に関わりのないメンバーともコミュニケーションできるので、会社での横の繋がりは確実に広がっていると思います。
コロナの影響でリモートワークで就業しているため、MTG以外に話す機会がなく、グローバルメンバーをはじめ、先輩社員も「TERAKOYA」で話すことを楽しみにしていたと聞きました。またあえて、ルールを最低限にすることで、チームの「TERAKOYA」運用方法などがチームそれぞれ異なり、多様性に溢れていると感じた一面でした。

日本語の向上のために「TERAKOYA」の頻度を高くしたいというグローバルメンバーが出てきた時は、とても嬉しく思いました。こうして「TERAKOYA」の2期生が無事にスタートできたのも、マネーフォワードメンバーの暖かさのおかげだと感じています。

習熟度テスト1回目のCTO中出のコメント

TERAKOYA_写真②


最近では、グローバルメンバーが活躍していたり、社内のMVPなどで表彰されている場面を見ると目頭が熱くなります…!
次回は実際の「TARAKOYA」の様子と、8月に行われる習熟度テストについてもご紹介できたらと思います!!


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