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iPad Airを買った

 久方ぶりに、新たなガジェットを買い足した。

 体は一つしかないのだから、PCだのスマートフォンだのタブレットだの、デジタルなガジェットは必要最小限で構わない。若い頃はゲーム機や格安の中古PCで部屋を埋め尽くしていた自分も、歳を取るにつれてミニマルな考え方が身に着き過度な買い物は控えるようになった。
 とはいえ、必要に迫られずに買う物もまた生活を充実させてくれることには間違いがない。自分の生活に開いている「穴」を埋めるような道具選びではなく、自分の生活を少しばかり広げるような道具選びも時には必要ではないかとも思う。

 iPhone 4以来、2年ごとにiPhoneを買い替えてきた。一括払いで買って「月々割引」のサービスで若干毎月の使用料を浮かせるという使い方をしていたが、ついに通信各社とも月々割引のサービスが終了してしまった。時節柄仕方がないことだが、同時に2年サイクルという携帯電話買い替えの縛りから逃れられたことも確かである。
 今年のiPhone12シリーズは5G対応やminiの登場など惹かれる面もあったが、結局は見送ることにした。2年前のiPhone XSでも全く不自由を感じておらず、また5Gのサービスも現在の行動範囲まで拡大するにはもう少し時間がかかると判断したためである。
 ガジェットに限らず車選びなども同様なのだが、選ぶ前に「自分が使っている姿」を想像してみることにしている。ビジュアルで容易に想像できれば「買い」だし、想像が難しければ一旦離れて考え直すべきだ。結局、買い物はフィーリングの勝負なのである。

 iPhoneを諦め、自分が選んだのは同時期に発売されたiPad Air(第4世代)の256GB、セルラーモデルだった。これまでのホームボタンがある伝統的なデザインからiPad Proのような全画面デザインへと変更になり、電源ボタンにTouch IDが埋め込まれるなど新規軸が盛り込まれたモデルである。併せてMagic KeyboardやApple Pencil(第2世代)も使える。新しいiPhoneを使っている自分はイメージできなかったが、出先でiPad Airを遊ぶ自分は想像できた。これは買いだ。
 セルラーモデルを選んだのは屋外で準PC的に使えたら便利そうだと考えたせいもあるが、数年間貯まりに貯まったdポイントをそろそろ片付けようと思ったことが大きい。現在ならデータプラス契約で主回線契約に結びつけることで、格安で運用もできる。
 いつもなら新しい高額な買い物の前には数ヶ月悩むところだが、今回はあっさりと決断できた。ドコモのオンラインショップで予約開始日ちょうどに予約を入れ、数週間後に商品入荷の手続きを受けて契約を申し込んだ。iPad Airを買おうと決断した時間よりもオンラインの手続きの方が(チャットや電話サポートのせいで)時間がかかったが、それから一週間後には無事端末が到着した。

 数年前まで、iPad mini Retinaディスプレイモデルを所有していた。こちらはWi-Fiモデルで、家の中でひたすら動画や電子書籍を見ようと買ったものだったが、最終的にはあまり触らなくなりほぼ文鎮化していた。思ったよりも画面が小さくタッチディスプレイでのキーボード操作が不便に感じたこともあるが、コンテンツを消費するだけの端末と限定して定義してしまうと「それならばPCで十分では」とアイデンティティそのものが微妙になってしまう。
 新しいiPad Airは、11インチ弱というディスプレイサイズがちょうど手元でコンテンツを閲覧するのに都合が良い。自分は同時に購入したMagic Keyboardを常時取り付けているが、SNSやWebで文字を入力する際も他に気を取られず作業に没入できる絶妙なサイズ感だと思う。現に、今書いているこの文章も、iPad AirとMagic Keyboardの組み合わせで入力している。

 自分の場合は特に明確な趣味というものを持ち合わせていないので、とりあえずiPad Airは気負わずに「使えそうな時に使う」程度の考えで使っていこうと思っている。何しろ必要に迫られて入手したものではないので、自分なりに使い方を考えていけるのは楽しみの一つでもある。
 実は、まだApple Pencilは買っていない。絵描きの趣味はないのだが、メモや落書きのために買っても良いかと思うようになった。当分の間、出費は続く。

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