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1日2題の英文和訳 【解説編】 Sep.17.2024

今日も短めの英文ですが、丁寧に確認していきましょう。

【第1問】
「すべての近隣諸国は、航空機の緊急事態に対して当局に注意喚起する、国際的に理解された信号を必要としていた。」

【解説】
主語がall nearby nations、動詞がneeded、目的語がsignalです。

目的語のsignalを前から“internationally understood”という副詞のついた過去分詞が、後ろからは関係代名詞節が修飾しています。

① an internationally understood signal
 (国際的に理解された信号)
② a signal that would alert authorities to urgent aircraft problems
 (航空機の緊急事態に対して当局に警戒させる信号)

このように情報を整理してから日本語を考えるといいですね。

--- Words and Idioms ---
alert A to B 「Bに対してAに注意を喚起する」
authority(名)「権威、権力」「権限」「当局」「権威者」
urgent(形)「緊急の、差し迫った」

【第2問】
「フロイトが友人の手術のことを心配し、何時間も肘掛け椅子に深く腰掛けて、「もう一度彼女に会うことができればなぁ」とため息まじりに話すのを想像するのは容易なことだ。」

【解説】
文頭のitは形式主語でto picure以下文末までの不定詞句が真主語です。

不定詞句は“picture + O + doing 〜”の形になっていて(doingは現在分詞)、worrying、spending、sighingという3つの現在分詞が続きます。

2つ目の現在分詞句は詳しく考えると以下のようになります。

spending hours sinking himself in his armchair
(肘掛け椅子に自分自身を深く沈めるのに数時間を費やす)
 $${\downarrow}$$
spending hours being sunk in his armchair
(肘掛け椅子に(自分が)沈められているのに何時間も費やす)
 $${\downarrow}$$
spending hours sunk in his armchair

ここまで考えなくても言わんとするところは分かりますが、なぜ過去分詞sunkが用いられているのかを説明できないのはイヤですよね。

英文中の表現を文法的に説明できないときは、『文法的知識が足りない』か『知らない定型表現・慣用表現がある』かのどちらかです。後者の場合は知らないことに出会えてラッキーですから覚えていけばいいのですが、前者の場合は決定的な弱点になりかねません。英文中の疑問点は全力で考え、考えても調べてもわからないときは周囲の助けを求めることが大切です。小さな疑問を大切にしましょうね。

3つ目の現在分詞句にある引用部分は仮定法の重要表現が入っていますね。この表現は動詞が過去形または過去分詞形になって、現在や過去に対する実現可能性のない願望を表します。感嘆符(ビックリマーク)が用いられることが多いです。

(ex1) If only my father was here now and helped me!
  (父がいまここにいて僕を手伝ってくれればなあ。)
(ex2) If only you had come to the party with me yesterday!
  (キミが昨日僕といっしょにパーティーに行ってくれたら良かったのに。)

実現可能性があるときは動詞が直説法にもなりますが、まずは仮定法の重要表現として押さえておきましょう。

--- Words and Idioms ---
Freud 「フロイト(Sigmund Freud)」
 $${\uparrow}$$ 19〜20世紀に活躍した精神科医。精神分析学の創始者。
spend + O + doing 〜 「〜するのにOを費やす」
sink(他動)「〜を沈める、沈没させる」
 $${\uparrow}$$ 「沈む」という意味の自動詞として用いられることが多いです。
sigh(自動)「ため息をつく」

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