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1日2題の英文和訳 【解説編】 Jul.12.2024

さあ今日も張り切って解説していきましょう。

【第1問】
「死と老化の関係はとても強力なので、前者を避けられないことが後者をどのように定義するかを支配した。」

【解説】
この英文の唯一のポイントは「so 〜 that …構文」です。

「so/such 〜 that …構文」はthat節が主節にあるsoやsuchと結びついた表現で、訳し方は、①結果「とても〜なので…だ」、②程度「…するほど〜だ」の2つあります。普段は結果で訳すことが多いですが、注意点があります。確認しておきましょう。

<so/such 〜 that…構文の注意点>
以下の英文を見てください。

 (ex1) I am so busy that I won't go to the party.
 (ex2) It was such a beautiful day that we went shopping.
 (ex3) I am not so sick that I will reject your invitation.

それぞれ「とても〜なので…だ」という結果の意味で訳してみましょう。

 (ex1) 僕はとても忙しいのでパーティーには行かないつもりだ。
 (ex2) とても素晴らしい天気の日だったので僕たちは買い物に行った。
 (ex3) 私はそれほど具合が悪くないのであなたの招待を断るつもりだ。

(ex1)と(ex2)は全く問題ありません。しかし、主節側が否定文の(ex3)はおかしな訳になっています。そこで、「…するほど〜だ」という程度の意味で訳してみると、

 (ex3)「私はあなたの招待を断るほど具合が悪くない。」

この訳なら問題のない自然な訳ですね。

このように、この構文は「主節側が否定文のときは程度の意味でしか訳せない場合がある」という点にはくれぐれも注意しましょう。

that節の主語"inevitability of the former"は「前者の必然性」でも良いでしょうが、「前者を避けられないこと」の方が分かりやすいですね。

特に問題のない英文だと思いますが、こういうときこそ基本事項を再確認してほしいと思います。

--- Words and Idioms ---
aging(名)「年を取ること、老化」「高齢化」「老朽化」「熟成」
 $${\uparrow}$$ 形容詞として用いられることも多い単語です。
inevitability(名)「必然性」「避けられないこと」
govern(他動)「〜を支配する、統治する」「〜に影響を与える」

【第2問】
「混雑した幹線道路の運転が平和な田舎道の運転と異なっているのと同様に、中断に直面すると使っている認知機能や目標さえも変わってしまうのである。」

【解説】
冒頭は"in the same way that SV 〜"「SがVするのと同様に」という大きな前置詞句で始まっています。inが省略されてthe same wayが接続詞的に使われる場合もあります。なお、接続詞のasを用いた"Just as SV 〜"も同様の意味です。

that以下の主語は"driving on the congested highway"で「混雑した幹線道路上を運転すること」で"be different from 〜"「〜とは異なっている」が続きます。

from以下のthatは「あんなに、そんなに」という意味の副詞でpeacefulを修飾しています。"driving on that peaceful country road"のように言葉を補って訳すと分かりやすい訳になると思います。

以下、whenが導く従属節に対して主節が続きますが、特に難しい部分はないと思います。"cognitive operation"は「認知機能」とか「認知作用」という意味です。

--- Words and Idioms ---
congested(形)「密集した、混雑した」
 $${\uparrow}$$ 他動詞congest「〜を詰め込む」の過去分詞形が由来です。
highway(名)「幹線道路」
 $${\uparrow}$$ 「高速道路」は普通はexpresswayと言います。
interruption(名)「中断、停止」「妨害」「妨害物」
cognitive(形)「認知の、認識の」

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