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1日2題の英文和訳 解説編 Mar.19.2024

それでは解説を始めましょう。今回は星3つレベルもありましたね!

【第1問】
「たとえアクセントや発音や声の調子に関するものであっても、規範に従おうとすればするほど、いっそう私の英語はためらいがちで過度に形式張ったものになることに私は気づいた。」

【解説】
that節の中は
``The + 比較級 + S1 + V1 〜, the + 比較級 + S2 + V2 …''
「V1すればするほど、いっそうV2する」
という比較を用いた重要構文です。

また、``be they related to 〜''は譲歩の意味の従属節。この譲歩節はbe動詞の古風な用法で(命令文が譲歩節に派生したものです)、例えば、

(ex1) Be it ever so humble, there's no place like home. 
  (たとえ粗末な家であっても、我が家にまさる場所はない。)

のようなことわざなどに見られます。現代英語では、even if、whether、howeverなどを用いた節に相当します。例えば問題文なら、

(ex2) the more I tried to follow norms, whether they are related to …..

また上記のことわざなら、

(ex3) However humble it may be, there's no place like home.

のように書き換えることができます。大学入試ではまれに問われるので、頭の片隅においておきましょう。

最後に、``try to do 〜''「〜しようとする」の訳し忘れがとっても多いです。くれぐれも気をつけましょう。

--- Words and Idioms ---
realise は realize のイギリス式綴り。
norm(名)「規範、基準」
tone(名)「音色、音調」「(絵画などの)色調」「口調、論調」
hesitant(形)「ためらって、躊躇して」
overly(副)「過度に、非常に」

【第2問】
「危機が過ぎ去ったときに初めて、体は通常の機能を取り戻す。」

【解説】
本来は下記のような文でした。

(ex1) The body resumes normal function only when the crisis has passed.

接続詞のwhenが導く従属節の意味を強調するために、onlyと一緒に節ごと文頭に出しました。onlyは否定語に相当する副詞ですので、本来は文頭になかった否定語が文頭に出たため、主節側が疑問文の語順になります。こんな英文を読んだ記憶はありませんか?

(ex2-1) He had hardly left home when it began to rain.
(ex2-2) Hardly had he left home when it began to rain.
  (彼が家を出るとすぐに雨が降り始めた。)

下の文では、否定語のhardlyが文頭に出て疑問文の語順になっていますね。『強調のために否定語が文頭に出ると疑問文の語順になる』という点は整序問題でもよく問われるので注意しましょう!

--- Words and Idioms ---
crisis(名)「危機、重大局面」(複数形crises)
 ($${\Uparrow}$$何か手を打たなければ最悪の事態を招くような社会的な危機)
resume(他動)「〜を再開する、再び始める」「〜を取り戻す、回復する」


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