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1日2題の英文和訳 【解説編】 May.8.2024

私立大学編3日目です。今日はさらに英文が短いですが、果たして難易度はどうなのでしょうか?それでは解説していきましょう。

【第1問】
「このツイートに対する反応を見ると、ヨーロッパの人々が日本人に対していかに性差のある代名詞を押しつけたかについて衝撃を受けた多くのコメントを、私はツイッター上で目にした。」

【解説】
興味深い内容の英文ですね。日本語にはかつて性差を表す代名詞がなかったのに、欧米の文化の流入によって日本人も男性と女性を区別して代名詞を用いるようになった、という内容でしょうか。

さて、冒頭は分詞構文ですが、whenを用いた従属節をイメージして訳すと良いと思います。主節側もsawを動詞とした単純な第3文型の文が2つの前置詞句を伴っています。aboutの目的語は疑問詞howによる間接疑問です。

特に難しいことはありません。主節側が情報量が多いので、自然な日本語になるように心がけてください。

--- Words and Idioms ---
impose A on/upon B 「AをBに課す、押しつける」
gendered(形)「性差を表した、ある性に特徴的な」
pronoun(名)「代名詞」

【第2問】
「ガリレオの死後の時代に、科学革命は急速に加速していった。」

【解説】
この英文のポイントはただ1点、seeの意味です。他動詞seeには時代や場所など無生物を主語として「〜を目撃する」という意味があります。この意味のときは直訳では日本語としてあまり適切ではないので、言わんとするところを考える必要があります。例を見てみましょう。

<see「〜を目撃する」の例>
 (ex1) Our town saw two big battles in 1900s.
   私たちの街は1900年代に2つの大きな戦闘を目撃した。
   $${\rightarrow}$$ 私たちの街では1900年代に2度の大きな戦闘があった。
 (ex2) The 18th century saw the American Revolution.
   18世紀はアメリカ独立戦争を目撃した。
   $${\rightarrow}$$ 18世紀にはアメリカ独立戦争が起こった。
 (ex3) Japan sees the first death from coronavirus. 【新聞記事より】
   日本はコロナウィルスによる最初の死者を目撃した。
   $${\rightarrow}$$ 日本でコロナウィルスによる最初の死者が確認された。

この意味のseeは、日常生活でも大学入試でも、意外と頻繁に使用されますのでぜひ覚えておいてくださいね。

その他としては、"following Galileo's death"はthe periodを修飾する現在分詞句、seeは知覚動詞としても機能しているのでgainが原形不定詞になっていること、の2点を確認してください。

--- Words and Idioms ---
momentum(名)「勢い、弾み」
gain/gather momentum 「勢いを増す、弾みをつける、躍進を遂げる」
 $${\uparrow}$$ 反対表現は"lose momentum"「勢いがなくなる」です。

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