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1日2題の英文和訳 解説編 Apr.3.2024

今日は難易度こそ高くないですが、なにかポイントがありそうですね。それでは解説していきましょう。

【第1問】
「母国語教育を積極的に推進してきた人々にとって、これは極めて憂慮すべきことだと判明している傾向だ。」

【解説】
thatはtrendを先行詞とする主格の関係代名詞で、関係詞節は文末までです。構造的にはシンプルな英文ですね。
節内は動詞proveが受動態になっています。この動詞は、

"prove + O + to be C" 「OがCであると証明する、示す」

という形で用いることができ、to beは省略されることも多いです。このOが主語(正確には主格の関係代名詞)になった受動態の文です。

そして、前置詞forの目的語は以前も登場した「〜な人々」という意味の"those who 〜"ですね。もう一度確認しておくと、以下のように本来はpeopleがあって、それが省略されているんでしたね。

〜 for those people who have been actively promoting…..

ひとつひとつを丁寧に訳せば、そんなに難易度は高くなかったのではないでしょうか。語彙もきちんと確認しておきましょう。

--- Words and Idioms ---
trend(名)「傾向、動向」「流行、はやり」
worrying(形)「厄介な、面倒な、心配な」
promote(他動)「〜を促進する、助長する」「(人)を昇進させる」
teaching(名)「教えること」「教職」「教義」

【第2問】
「コンフォートフードに何を選ぶのかは、良い時と悪い時の両方と、その時にまつわる食品についての各人固有の思い出によって決まる。自分にとって癒やしとなる食品が相手にとってはそうではないということもあるだろう。」

【解説】
主語がthe choice (of comfort food)、動詞がdepend on、目的語がunique memoriesというシンプルな英文。問題は前置詞of以降です。

等位接続詞andが2つ用いられています。等位接続詞は文法的に対等なもの同士を結びますが、そのうち特にand/but/orについては何と何を結んでいるのかを正確に把握し、訳に反映させる必要があります。これが意外と難しい!

今回はboth A and Bがあるので比較的考えやすいです。2つ目のandが以下のようにtimesとfoodsを結んでいます。themはboth good and bad timesを指していることも大切なポイントですね。

both good and bad times(良い時と悪い時の両方)
   <and>
the foods associated with them(それらの時に関係する食品)

セミコロンのあとの文には省略が生じています。

What's comforting to me might not be comforting to you.

同じ形容詞の繰り返しを避けるために省略されたんですね。日本語に訳すときは省略を見抜いた上で、必要ならば復元して訳に反映させましょう。

最後に、"depend on 〜"という熟語には大きく分けて「〜に頼る」と「〜次第である」という2つの意味があります。今回は後者の意味ですが、特に前者の意味のときは、"rely on 〜 / fall back on 〜 / count on 〜 / rest on 〜 / look to 〜 / turn to 〜"など、大量の同意表現がありますので注意してください。

--- Words and Idioms ---
depend on 〜 「〜に頼る、〜を当てにする」「〜次第である」
unique(形)「独特の、特有の」「珍しい、変わった」
associate A with B 「AをBと関連付ける、AをBと結びつけて考える」
  $${\uparrow}$$ "be associated with 〜" 「〜と関係がある」は受動態になったものです。
comforting(形)「慰めになる、励みになる」

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