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エンジニア日記:DX推進への課題と非IT職の人とのコミュニケーション

■目的

私は29歳の時に未経験転職でエンジニアになりました。
IT業界歴は途中育休も挟みつつ、5年となります。私はエンジニアだ!とまだまだ自信を持って言えない状況なので、日々勉強になったことをメモして、今後に活かしていきたいと思います。

■DX推進への課題

2020年9月~2023年1月までの2年ちょっと、とある企業のバックオフィスのDX推進プロジェクトに参画しました。

DXは何ぞやという説明は今でも上手にできないのですが、以下のように理解しています。
Level1:ただ単にアナログ作業をシステム化するのはDXとは言わない。(ただのIT化による効率化)
Level2:デジタル技術を駆使して、企業が持っているデータをうまいこと活用して、今後の新規事業であったり、社員活用をおこなっていくこと。

今回私が参画したプロジェクトもLevel2を目的にしていたのですが、Level1でかなり時間と労力を取られてしまったので、私が関われたのはLevel1まででした。

時間と労力がかかった主な原因は
①システムに入れるデータが整理されていない、どこにあるかわからない。
②そもそもマンパワー不足(お客様側)でシステム導入への時間がさけない。
でした。

①システムに入れるデータが整理されていない、どこにあるかわからない。

紙で管理されている情報も残っており、まずそれをデータの状態にするという作業がありました。また、業務が属人化していたため、この情報はAさんのPCでExcelで個別に管理されているだとか、前の担当者が異動や退職でいなくなったので、このファイルの使用目的がわからない、情報が最新の状態になっていないという問題もありました。

データ化に関してはAI-OCRというPDFや画像をデータ化するツールを使ったり、マンパワーでデータ化しできるだけ対応をしました(お客様が対応されました)が、最終的にはとりあえずシステムが動くことを優先させるため、今きれいにそろっているデータだけをシステムに突っ込もうという方針になりました。

システムにデータを入れる際にポイントになるのは、
・書きブレをなくす
・ダブりをなくす
ことだと思っています。(他にももっとありますが、私が肌で感じたことだけ書きます。)

書きブレの代表選手としては、半角全角問題です。特に()やスペース、住所の番地の数字を半角にするか全角にするかはブレやすいです。
書きブレがあるとマスタ登録をする際や、検索する際に足枷になります。

ダブりについては、例えば所属情報をこっちの項目にも入れて、あっちの項目にも入れてとなっていると、ダブルでメンテナンスが必要になりますし、データに差異があったときにどっちが正しいの?と使い手を困惑させてしまいます。

話が長くなりそうなので、システムにデータを入れるときのポイントについては別の記事で書きたいと思います。

②そもそもマンパワー不足(お客様側)でシステム導入への時間がさけない。

お客様はDX推進専属担当ではないので、そもそもの通常業務の対応もあります。どうしても通常業務をこなすことがMUSTになってくるので、急ぎではないと言えば急ぎではないDX推進業務には時間をかけづらい状況でした。
私が参加したMTGでも意思決定をしていただきたい方が不在で、なかなか決まらないという事態もありました。
そんな中で私が取った対策は以下の通りです。
・毎回のMTGで決めなきゃいけないことをアジェンダに明記する。
・MTGで意思決定されなかったものは、議事録送付のメールに明記し、きちんと後追いする。
・運用開始までにどういうスケジュールで誰がどんなタスクがあるのかリストアップし、お客様側にどんな作業があるのか全体感を把握してもらう。
・こういう画面表示でいいですか?などお客様の確認作業が必要な場面では、どこをどう確認したらいいのか明記し、負担を少なくする。
・会議の進行がスムーズに進むよう事前練習し、伝え方の順番や説明の仕方など磨きをかける。(地味に一番大事)

その結果、無事予定通りシステムの運用開始することができました。

■非IT職の人とのコミュニケーション

会議やテキストコミュニケーション(メールなど)で特に私が気を付けていたことが、相手がだれであっても理解しやすい言葉で話すことです。
例えば、非IT職の方ですと、インポート、エキスポートがよくわからない方もいます。1段階下げた言い方でアップロード、ダウンロードと伝えるメンバーもいましたが、私はさらに下げて、「システムにデータを取り込みます」、「システムからデータを取り出します」などなるべく日本語で伝えるようにしていました。
またテキストベースだと注釈を入れたり、必要に応じて画面キャプチャをつけたりして、ここのことを言っているんですよというのがわかりやすように気をつけました。

■まとめ

アナログのデータが多かったり、システム導入への抵抗があったり、なかなかDXが進まないケースがあるかと思います。
私も結局はシステム化までの関与で本当の意味でのDXには関われなかったですが、根気強く付き合えばシステムの運用開始につながるんだという経験になりました。(計画がとん挫する危機が何度もあったので、本当に最初はどうなることかと思いました。)
今後もいろいろな課題が出てくると思いますが、相手の立場を慮りつつ、どうアプローチすればよいか試行錯誤しながら根気強く取り組みたいと思います。


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