発音がこもる
昨年は大晦日も、今年の元旦もレッスンをしていました。もちろん大勢は来なかったのでゆったりと。
そのうちのお一人が、以前から私も含め何人かの先生方に"発音がこもる"、"声がこもる"と言われがちな方で、その日も様々なアプローチをしている間に「ようやく気付いた」とおっしゃり「こもらないようにするために、あまり口の奥を開けずに浅く歌っていた」ことを話してくださいました。
口の奥や喉を開けるといっても千差万別です。開けたつもりが、逆に狭くしている状況に頻繁に遭遇します。
実際は正しく喉を開けることができれば、声が解放され、発音が自由になりますから、開けるべきものです。
ただし開けたつもりで逆に狭くしている場合は、多くの原因が舌にあると考えています。その生徒もそうですが、口の奥の空間を確保しようとする際に、舌が奥に持っていかれ、舌根に力が入り、開けるべき空間を逆に狭くしてしまっています。
声を解放し、自由な発音で歌うためには、口の奥の空間を確保した際に舌が持っていかれず、自由になっていなければなりません。
頑張って声を出そうとして、舌の力みにリンクしてしまうと、その癖はなかなか取れません。
その場合、まずは大きな声は必要ありませんので、舌に力が入らなくても声が出せる状態まで焦らずに訓練していくのが近道だと思っています。
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