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歌は生きる源

ある生徒さんは「歌を習っているのは健康のためでもある」とおっしゃいます。

肺を使って深い呼吸をしながら、身体を駆使して心を開放して歌う。生きることは呼吸すること。歌には質の高い呼吸が必要で、常に身体と対話しながら歌います。曲に集中しても、身体のことを忘れることはほとんどありません。

常に楽器として万全な、しなやかな身体であるように心がけています。

上手く息が吸えない
高い声が出ない
喉が締まる

このようなストレスがあったのでは心を開放して歌うことができません。

そのためには自分の身体を上手く扱えることが前提。横隔膜、骨盤底筋、多裂筋、腹横筋、腹斜筋からなる「インナーユニット」は重要だと思っています。この場所はスポーツの世界でも最高のパフォーマンスを生み出す鍵とされ、生きるための呼吸のコントロールも司っています。

歌うとエネルギーが湧いて元気になるのは、この場所を十分に使っているから。正しい身体の使い方が出来れば、歌うだけで免疫力も高まると確信しています。

ヨガでは「身体の中の悪いものを全部吐き出して、良い空気だけを取り込んで」などと言われます。歌は「身体の中には良いものしかなくて、良いものを溢れるように出して、良い空気を吸い込む」良いものだらけの循環に感じられます。だから身体も心も健康でないと歌えないと思うのです。そのためにヨガやその他のメソッドで心身を整えることも大切なのでしょう。

演奏家として曲を理想的に伝えるため、楽器である身体との対話は永遠に続きます。

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