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「君のスマホとsimの相性悪い」と言われた話~インド2日目〜

空港で買うはずだったsimカード。

「simほしいねんっ」と空港のAirtelのカウンターで伝えると、
「今停電してるで無理やねん」と言われた。

停電しているなら仕方ない、なぜAirtelのカウンターだけ停電しているのかは不明だったけど(空港の電気はバッチリついてる)、買えないものは買えない。

ホテルのwifiがあればいいかと思ったが、
2日目にしてすでに不便だったのでsimを探しにKhan Marketへ向かった。

Khan Marketはえらくおしゃれだった。
マーケットと聞くと雑多イメージだったけど、外資系のカフェもあればワコールもあった。ウィンドウに飾ってあるお洋服やサリーも現代風でイケイケなオーラを漂わせていた。

Khan Market

Airtelはインドでメジャーな通信会社の一つ。店舗があると思いきやブース?みたいなところに若いお兄ちゃんが1人ぽつん。

「Simカードが必要やねん〜」とsim屋の兄ちゃんに伝えた。
「OK,OK, パスポートと住所教えてくれや」と紙を渡された。
この国ではsimを買うために、なぜか夫か父親の名前も必要で書かされた。
そして、待つこと10分sim屋の兄ちゃんは「ほれっ」とスマホを返してくれた。よっしゃあああーーーーー、、、、ん、、?

電話はかけられるのに、なぜかネットに繋がらない。全然google検索できない。

「なぁ、ネット繋がらんねんけど?」

そこからsim屋の兄ちゃんは、私のスマホのありとあらゆる設定をいじり出した。
しまいにはなぜかe-simをオンにしようとしたので急いで止めた。
「いや!e-sim絶対ちゃうやろ!これ日本のrakutenって会社のsimやで、オンにしたらめっちゃ高い請求くるやん!」を「no no no!」に込めた。

10分、20分、30分、待っても待っても繋がらない。
Simのお兄ちゃんもちょっとイライラしているし、なんでや、なんで繋がらんのや。

(は!もしやAPNの設定ができていないのでは?)

これまでにフリーsimを駆使してきた私はそう思った。

「なぁ、APNの設定は?」とAPN画面を開いたところビンゴ、何も入っていなかった(色々設定をいじられた時に日本のsimのAPNもリセットされてしまった模様。おい、マジかよ。いいけど、勝手に消すなよ)。

よしこれでsimもきっと開通するはずや!と安心した矢先にsimのお兄ちゃんはYoutubeを急に開いた。
ん?音楽でも聴くのかねと画面を覗き込むと

"How to set up APN"

ふぇえええええええーーー!
今まで、いったい、どうやってsim屋やってきたのー!

彼の土壇場の課題解決能力が高いとも言えるし、sim屋としてのプロフェッショナリズムが低いとも言える。
そして、気づけば、彼のyoutube画面を私が見ながら私がAPNを設定していた。彼は優秀なアシスタントとしてyoutube動画に映るアルファベットを読み上げた。初めての共同作業である。

現代に生まれて本当に良かった。
Youtube通り設定したら、無事スマホのネットが開通した。

「やったねー!」と私は喜んだが、彼は
「君のスマホとsimの相性が悪かった」と言い放った。

ここまでの流れ的にどう考えても相性の問題じゃなかったと思うが、
sim屋の兄ちゃんがそう言うならそういう物の見方もあるかと関心し、
私はその場を去った。

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