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自分で自分を信じてやる事

8月11日(日) 休職39日目

昨晩は薬なしで寝付けたが、夜中3回くらい中途覚醒。寝たり起きたりを繰り返し、日中ずっと眠たくて仕方なかった。

食べられる量は先月より増えてきたが、そもそも日中の消費カロリーが少ないのであまりお腹が空かず朝昼で一食、夕で一食の一日二食になりつつある。
せめて頭を使うなり出かけるなりすればエネルギーを消費するのだが、まだ気力が回復しないようで通院(とそのついでに買い物)以外で出かけたいと思わないし、文字や映像などの視覚情報が入ってくると集中できないのでなかなか内容が入ってこず疲れてしまう。

本当は、次の入院までに病院から渡された手術にあたっての誓約書や同意書を読んで記入したり、入院の手引きなどを読まないといけないのに重い腰が上がらない。テレビをつけても、スマホでYouTubeチャンネルのコンテンツを開いても10分も見続けることができない。30分も見続けていると頭痛がしてくる。
画面を見続けることがしんどいのでSNSも見る頻度がかなり減ったように思う。日記をスマホのメモ帳に入力するのも休み休み上書き保存。
(数日やる気が出ない日は無理して記録しないことにした。そういう日はだいたい特に内容もないので)

脳の色んな機能が省エネモードなようで、新規の内容が記憶できない。
たとえば、「次いつの何時からが病院の診察日か」というような必然的で自分にとって重要な内容は記憶できるが、「覚えなくても困らない内容」などは何回見聞きしても頭に入らない。今だとオリンピック開催中な事を、何度繰り返し聞いてもインプットできず翌日には忘れてしまう。
多分閉会式が終わってもパリ五輪の情報は私の脳内に残らないだろうな…

そうなるとあとできることは、音楽などを聴き、視覚情報を遮断するために目を閉じて極力何も考えずリラックスすることが一番体に負担がかからないのだが、手術のことや書かないといけないけどなかなか着手する気になれない書類等が気になってどうしても色々なことを考えてしまう。

こういうとき「今考えても仕方ない、気にしない」と開き直れる性格ならどんなに良かったか。まあ、それができていればもう少し日々を上手に生きていられただろうしうつ病にもなってなかったかも知れないな。

そういえば「いつから抑うつ状態の兆候が出始めたんだろう。」そんなことをウトウトしながら昼間考えていた。色々な「思い当たる節」を遡っていくと、多分コロナ禍の頃からだと気がついた。

自分でも何か調子が悪いな、寝ても体調が回復しないなとは思っていたが、年齢や疲れているせいだろうと思い自分だけがしんどい訳じゃないと言い聞かせながら仕事をしていたのは直近2年くらいだった気がする。

20数年前に初めてうつ病になった時は病院の初診予約がなかなか取れず、その間に症状が進行してしまいおそらく今よりも重症だった。今はまだ朝から起き上がれるし家事もできているが、あの頃は日内変動がかなり強く夕方まで体が重く異常なほど眠たくて午前中は起きられなかった。夕方やっと体を起こせるようになり、重たい体を引きずって歯を磨いたり、適当に何か食べたり、どうにかシャワーを浴びたりしていたように思う。起きられる時間帯に確かこうやってその日一日のことを日記に書いていた。

外に出かける気力はないけど、毎週一回水曜日に大学のカウンセリングルームに通い、そこのカウンセラーの先生から紹介された心療内科(予約不要だが、受け付けた順なので待ち時間がかなり長い)に同じ曜日の夕方通院していたので毎週水曜日だけは外に出る生活を送っていた。

とにかく体に力が入らない。地を踏みしめている感じがしない。すれ違う人からは生気を感じるのに、自分だけが同じ世界に生きている人間とは思えないような違和感しかなかった。

地下鉄二駅の距離で降りてから少し坂は上るが、ゆっくりゆっくり歩いて心療内科に向かう往復が唯一の運動。買い物は受診の帰りに保存のきくシリアルやレトルトなどをスーパーで一週間分まとめて買い、それだけで疲れてしまい日々ほとんど一日一食の生活だった。

食べる量は減ったので一時的に体重は落ちたが、運動不足でみるみる代謝が落ち、3ヶ月で10kg近く体重が増えた。抗うつ薬は代謝に影響するお薬なので、人によっては体重の増減が起こることもあるそうだ。

実際、当時がどんな毎日だったか、どうやって回復したのかの詳細はほとんど記憶になく断片的にしか思いだせないが、引っ越しの際の片付けで日記のノートを読み返して思い出していたように思う。

あの頃は人生が一番充実していただけに、体調を崩し始めてからの半年間は一気に奈落の底に落ちたような絶望感だった。「どん底」って言葉がしっくりくるくらい当時の自分には辛い毎日だった。

今もうつ病で仕事ができていないのである意味辛いのだが当時とはまた違う。体の病気もあるが、あの頃とは初期症状も回復途中の調子の波も全然違う。今は冷静に受け止められる自分がいるし、無理しなければ時間はかかっても必ず治る、と思える自分がいる。

「自分で自分を信じてやること」が一番大事な回復の鍵なんじゃないだろうか。
人生なるようにしかならないのだから焦るな、と言い聞かせた。

(体調)食欲はほぼ回復。微量な出血あり。一度体内がリセットされたのか、あっさりした薄味のものや、野菜や果物、豆類など素材の味が美味しいと感じられるようになってきた。
最近は豆腐やサラダのレタス等に何も調味料をかけずに食べるのが美味しい。お豆腐や野菜の甘さを感じる。

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