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看護師を一旦辞める決意


ついに、ついに師長さんに行った。
8月末で辞めさせて欲しいと。
管理室と相談して返事をすると言われ、確実に辞められるかはまだ分からないが、とりあえず言えた。


3年とちょっとの期間、大学病院で働き、様々なことを知り、物事の表側も裏側も見ることができるようになってきていた。

このままこの場所でキャリアアップを目指していこう、と言う気持ちがあったのは確か。

だけど、どうしても、5年後のここで働く自分を想像することができなかった。

地元に帰省し、仲のいい友人(友人と言っても母親世代なのだが、、)に話をしていたとき、ふと、
「もう帰っておいで。帰って来なさい。」
と言われ、何故か涙が止まらなかった。

まだいける、まだ頑張れる、こんなもんじゃない
と何度も自分を奮い立たせて来たけれど、
何だか最近、疲れや倦怠感が一日ではとれなくなっていることに薄々気づいていた。

私は、私が思っている以上に何かをすり減らしながら働いていたということにやっとその時気づくことができた。

だからと言って、病棟勤務を辞めて次は何がしたいのか、と自分の胸に聞いてみるが、今は全く分からない。

想像していた看護師と、実際に看護師になった自分とでは、いろんなギャップを感じていたし、実際に働いてみると、色々なことがはるかに想像を上回る世界だった。

だけど、私は看護師の仕事が嫌いなわけじゃない。
私は看護師としてこれからも生きていきたい。

だけど今は少しだけ、自分の心を整理する時間が欲しい。

幸い、こつこつと貯金していたので、少しの期間は働かずに生きていけそうではある。

まだ辞められると決まったわけじゃないのに、
終わりがあると思うと肩の荷がふっ、と軽くなったような気がしている。


何かを得るためには、何かを失わなければいけない。

3年ほどではあるが、私のキャリアを一度ゼロにすると、このぽっかり空いた空間には何が入るのだろう。

少しの不安と期待を胸に、時を待つ。

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