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「有り難う御座居ます」の言葉自体の力

 あの「さかなクン」が相変わらず、ハイテンションで、ギョッギョッと驚いて、「ありがとうギョざいます!」と言っている姿には、毎度、毎度、感心してしまうのです。

 あの見た目からは、一見想像できないような魚に対する博識と研究熱心さ、そして、謙虚でありながら、非常にテンション高め…。

 想像ですが、多分、つらいこともきっとあるだろうに、そんなことはおくびにも出さず、素晴らしいパフォーマンスを叩き出す。

 なんてスゴいんだろう(もとい、スギョいんだろう)と、思います。

 さて、その冒頭のセリフ「ありがとうギョざいます!」は、元々は、「有り難う御座居ます」って書くんだって知っていましたか?

 この意味は次のように解説できます。

 「有り難う」とは、「こんなことは、めったにない」という、いわば「奇跡」のことです。

 一方、「御座居ます」とは、「いま、ここにある」という意味です。

 つまり、「有り難う御座居ます」という言葉には、「いま、まさに奇跡が起こっています。天の采配に感謝します!」というとても深遠な意味が込められているのだそうです。

 ※『50代から強く生きる法』(佐藤でん著・三笠書房刊)からの引用。

 「有り難う」とは、英語に訳すと、“Thank you!”ですが、その表面的な訳し方では収まりきれないとても深い意味があると、教育者であり、哲学者でもあった小林正観せいかん氏は、その著書の中で語っていました。

 氏によると、「有り難う」とは、元々は仏教の教えによるものだとのことです。

 文字どおり、「有り難い」とは「有ることが難しい」ということであり、めったにないことを指します。

 つまり、「他人から何かしてもらうことは、めったにないことなんだよ、有り難いことなんだよ」というところから「有り難い」、それがくずれて「有り難う(ありがとう)」になったとのことです。

 で、話を一歩進めます。

 哲学書を始め、いろいろな書籍の中に、「言葉には魔力がある」とか、言霊ことだまとか、が伝えられています。

 話を簡単にすると、言葉そのものに大きな意味があり、強い力があり、それを口にすると、その力により現実化されると言います。

 例えば、お経は、普通の日本人にはその意味が全くわかりませんが、あの意味のわからない言葉の音の響きそのものに、ものすごい力が宿っていると、お坊さんは言います。

 これとそっくりなケースで、この「有り難う御座居ます」という響きには、この言葉自体の持つものすごく強いパワーが、あるようです。

 正直なところ、深遠な意味はよくわかりませんし、説明もうまくできませんが、いい言葉の中でも最上級にいい言葉である「有り難う御座居ます」には、口にするだけで、自身や周囲にいい影響を与えるようなのです。

 少なくとも、私はそうかもなと思いましたので、たとえ、「心は込めなくても」(マジです。言葉自体に力があるのですから。)いろいろな場面で、伝えるようにしています。

 電話を取ったら、「お電話、有り難う御座居ます」、メールの冒頭には、「いつも有り難う御座居ます」…。こんな習慣を日常生活の中で、自らに課しています。

言葉のパワーが本当ならば、「めったにない奇跡が、私や私の周囲に起こる」はずなんですから(私はそうなると思っています。)。

 さまざまな奇跡を起こしているさかなクンも、このことを感じていると思いますよ。

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