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エッセイ:宇宙人に知られたくないhentai用語は「乳内射精」一択

課題とテストに追われ、いま限界を迎えつつある哀しい存在、「藤吉なかの」と申します。

今回はおにまい3話のおっぱいが萌え萌えだったことに影響を受け、えっちなはなしをします。

世の中が円安やら円高やら、難民や紛争やらで苦しんでいる時にこんな駄文書いて恥ずかしくないのか!とご先祖様に怒られそう。

でも私の母方のご先祖様はうどん屋さん。
その時点でもう、私という存在をご先祖さまに理解されることは諦めてます(私はうどんと蕎麦を世界で1番つまらん食べものだと思っているから)。



私の思春期に多大な影響を与えた書籍であり、今でも寝る前にちまちまと読んでいるエッセイに村上春樹の『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』というものがあります。


4〜5ページほどの短いエッセイがたくさん入っていて、その洒脱さとくだらなさは天下一品。その中でも傑作と名高いエッセイが、「牛も知ってる…」という一編。

簡単にまとめるなら、「もし宇宙人に誘拐されて脳みそを分析されてしまった時、恥ずかしい言葉やくだらないワードばっかり記憶してるのがバレたら嫌すぎる」という話。
天下の村上春樹がこんな匿名ラジオみたいなテーマで話してるの、すごすぎる。

でも、これは現代でこそ真剣に語られるべきテーマなんです。
今や金さえ持ってれば聖人と成金野郎の区別もせず、誰だって宇宙に飛び立てる時代。
きっと私がばよえ〜ん!と宇宙に飛び立つことだってあり得る。
そしてその行き先で「The・恐怖」って見た目のエイリアンたちにひょいっと宇宙服の背中あたりをつままれて、なんだかんだで記憶を吸われてしまうかも。


「チキュウジン…イッタイ ドンナ カンガエヲモッテ イキテイルノカ…」

「コイツヲ サンプルトシテ チキュウジンノ イッパンテキ ナ シソウヲ ソウゾウスルト シヨウ」

「ソウ シヨウ」


いざ青い肌のエイリアンに捕まり、あまつさえ自分が被験体となった時…自分の自我が無くなることや死ぬことはもちろん怖いけど、何より「自分の脳みそが地球人代表として扱われる」ことがいちばん怖い。

君ならどうする…?自分の脳みそを開けられるなりなんなりして、自らの記憶と知識が地球人代表という背負いきれない重荷を抱え、「火の鳥 未来編」みたいなマザーコンピューターへ送られていく…!

どうしますか………………???

そんな時に…………………???


「乳内射精(なかだし)」
のことばっかり脳みそに入ってたら………!!!!



説明せずとも理解できる読者諸氏ばかりだと思いますが、一応説明をすると、乳内射精(なかだし)とは、女性の胸の中で男性のそれが果ててしまうことを言います。

僕の脳みその中にある単語が例えばベーシックな「中出し」とか、「イチャラブ」とかなら良い。でも乳内射精じゃダメなんだ。地球が滅ぼされてしまう。


仮に宇宙人にも雌雄の区別や快感を伴う性行為という概念、恋愛観などが多少備わっているとしましょう。その場合、ある程度「性行為を楽しむ」という概念は存在していてもおかしくないわけです。

実際、『カーマ・スートラ』などと並んで「世界3大性典」と称されるイスラム圏の著作『匂える園』には、女性を悦ばせるテクニックの記述もあります。これだけの古典にもあるということは宇宙人にもその発想があっておかしくない。

もちろんこれは効率的にそういう事を行い繁殖していくためのテクでもある訳なんですが、やはりこの本全体に「エンタメとしての性行為」的な雰囲気が流れている。

この本、えっちな行為の解説の合間にショートストーリーが挟まってますからね!それを思うと実質的な本のジャンルとしては、「ことわざや慣用句をちびまる子ちゃんの四コマで覚える」アレと大差ない。

ただそういう風に「楽しむ」感覚があるとはいえ、宇宙人たちはあくまで大前提として繁殖を目指してそういった行為に励んでいるでしょう。

それを踏まえると、中出しやイチャラブの事はhentai後進惑星の住人でも簡単に理解できるはずです。「なるほど、繁殖を楽しむ文化ってこの地球にもあるのだな〜」てなモン。

hentai行為はあくまで繁殖を目指すものである、そのような「仁義」はきっと宇宙全体の常識でしょう。地球においても大半の場所でそう考えられていますから。



殊パイズリ、特に乳内射精というものには、そういった生物学的な仁義が存在しません。



乳内射精という行為は、性行為をやる上で大前提とされているはずの「主たる目的は繁殖」というルールを倒錯させるものです。時代が時代なら特攻警察にふん縛られる危険思想。

パイズリという行為には、基本的に何一つ必要性がありません。
そもそも性行為とはお互いに配慮しあいながら一緒にゴールを目指す、いわば障害を持つランナーとその伴走者のような連携が試されるものでもある(はず)。

この画像も「性行為」のメタファーとして
使われるとは夢にも思ってなかっただろうな


ですがパイズリはその崇高な性行為の、お互いに配慮を要するプロセスをぶち壊します。気をつかうのも身体を張るのも女性の方だけで、男はただぼけ〜っとしてるだけ。なんなんだコイツ

その極地が乳内射精と言えます。
本当は協力して繁殖というゴールへ向かう為の、ただの前戯であるはずのパイズリで果ててしまう。協調性・ゼロ。

またズリを俯瞰視点で観察してみると女性に何一つ与えることができず、ただ自らは翻弄され快楽を享受するだけという男の情けなさも際立ちます。なんなんだコイツ


しかしそれこそがズリの真髄。

何一つ生産的ではなく、男からすればひどく惨めで、それでいて女性にばかり負担をかける最悪の行為。
あくまで「仕方なく」処理されているという敗北感。
それを女性からされること・もしくは「してくれ」と男性側から頼むこと自体が既にクソ舐められているor舐められる事実を浮き彫りにする。
まさに顔に馬糞を塗りたくられるが如き屈辱。
本来の性行為では主導権を握れる側の男性が、こんなものに屈していいのか!?オイ!屈していいんですか!?!?



それらを全て理解した上で反芻しながら、生物として自分より上の存在としてただ前に「在る」女性に、誇りごと蹂躙されて敗北する。それが"味わい"




地球に生きる人間は哲学や娯楽といった、本来ただ生き延びるためならば必要のない無駄な学問を次々と究めていきました。

無駄こそ地球の人間らしさ、と仮定すれば乳内射精こそ最も地球らしい行為と言える。
地球を愛するモリゾー&キッコロもきっとズリが大好きなはずです。


余談ですが、hentaiコンテンツで散見される「結局あとで本番やるけど、尺繋ぎと媚び売るために一応ズリもやってやるよ」的なパイズリはそこの美学が何も分かっていない状態で描かれていて、半端モンのすけべ心が見えて好きになれません。

あとはAI製のズリ絵も許せない。この世で最も人間らしい行為であるはずのパイズリを、機械に描かせるなど言語道断。機械に罪はありませんが………

パイズリという真の人間らしさすらAIに安易に明け渡す、そんな軟弱さが俺をムカつかせるッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!

私が名もないオタクだったから良かったが、もし海原雄山にでも見られた日には雷落とされますよ。
彼は中途半端な料理や化学調味料を毛嫌いしてますから、半端なズリやAI絵を見たら即座に捨て垢作って「このエロ絵(picture)を書いたのは誰だぁっ!!」と絵師のアカウントに爆撃を行うはずです。迷惑な人…


そして本題、肝心要の宇宙人ですが…
彼らは私をUFOに捕らえて脳みそを吸い取り、「乳内射精」を知った時どう思うのでしょうか。

先述したように、乳内射精という行為には地球人が今日の文明を築く原動力となった「無駄を尊む」文化が凝縮されています。
合理的な繁殖しかしてこなかった彼らにとって初めて触れる地球の非合理的な思想は、まさに理解不可能な超危険思想。

彼らはもともと真っ青な顔をさらに青くして、恐怖するんではないでしょうか。どんな強い存在であろうと、恐怖からは逃れられない。
『ピーナッツ』でライナスも「人は未知のものを怖がる」みたいなこと言ってたし。ライナスが言うならそれは真実。

彼らは改めて言葉にするべくもない天敵として我々地球人に生理的な嫌悪感を抱き、地球に向けて即座にものすごいミサイルとかを撃ち込みまくるでしょう。

ぼかーん!ちゅどーん!ぶばばーーん!!
イチローのレーザービームを待たずしてあっという間に滅びゆく地球。
あぁ、なんということ!私の性癖のせいで、いま碧く美しい星が銀河から消えてしまった!!





…………………あ、書きたいこともう無いんで終わりです。



今回のnoteは間違いなく、8歳女児さんがいなければ無かったもの。この場を借りて感謝…

あけすけに、それでいて何より真剣にロリ・エロと向き合う姿勢は最高の一言。突き抜けた愛情はジャンルを問わず読者にカッコよさすら感じさせるのだな、と読んでいて毎回気付かされる。ぜひご一読をば。

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