父のこと

2022年3月6日 日曜日。

今日は父のことを記録。


私は物心ついた時から、圧倒的お父さん子である。

幼少期のツーショット写真は父多め母少々だった。
父が夜勤の時は、毎回電話をするというストーカーぶりも発揮した。



父と私の会話は9割ふざけている。
お互い高田純次状態になるので楽しい。


仕事を定年退職して10年、今はゴルフと草むしりとお酒を堪能しながら過ごしている。

定年前は消防士として40年間勤めあげた。

共働きだった我が家では、子供が病気で学校休むと父が仕事を休んで面倒を見てくれた。

保育士だった母は、時差勤務制で急な休みが取れなかった。そのため、ほぼ父が有給をとってくれた。

父曰く「有給消化率100%の男」だったそう。
消化率100%だったゆえ、上司や周囲には嫌味を言われたようだ。

30年前は言われても仕方なかったかもしれない。

サンキュー父。


そんな父に前立腺がんが見つかり、一昨年摘出手術をした。

前立腺摘出は尿漏れの副作用が伴うため、当初父は手術を拒否した。

確かに尿漏れは辛いが、家族としてはどんな形でも生きて欲しいと言うのが本音だった。

悩む父を母・姉・私で説得し続け、ようやく父は手術することを決意してくれた。


手術は無事成功したが、術後1か月間は寝ても座ってても尿がずっと流れっぱなしだった。
「締めが甘い蛇口のような感じ」と言っていた。

2年経った今でも、尿漏れは続き1日に5〜6枚パッド交換をしている。

昨日実家に寄り、父に体調の様子を聞いたら
「手術したことを後悔している」と言っていた。


術後よりマシになったものの、外出時に着替えなどは必ず持ち歩いている。
尿とりパッドを常時着けることで、患部が被れたりするようだ。

女性で言うと、年中生理用ナプキンをつけているようなもの。

手術を説得した時、男性目線の配慮が出来なかったことをすごく後悔している。


手術を悩んでいた父は、副作用の尿漏が嫌と言っていた。結果として、その副作用は父にとってストレスとなっている。

「病気になったら手術が最善」と考えていたが、そうではなかった。

優先にするのは、病気である本人の意思だった。


長生きするよりも、本人が楽しく過ごすことが一番大切だよなぁ。

飲み過ぎかなと思うお酒も、口うるさく言うのはやめよう。

こんな時代だけど、やりたいことを楽しんで、行きたいところに行って、食べたいものを食べて、会いたい人に会って日々を過ごして欲しいと願う春。


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