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海でスイム”オープンウォータースイム”の魅力。を、ビリっけつスイマーが書いてみる3

誰からも求められることなくシリーズ3本目。きのう「お読みいただきありがとうございました」と締めくくったものの、やっぱりあのことは書いておかねば・・・と思う件があったので続けます。

(タイトル写真は、83歳でどのスイムレース会場でも見かける名物スイマーのロリさん。憧れる。)

その1とその2


その2で、2018年のワイキキラフウォータースイムの4キロを「死ぬ・・・!!」と思いながら初挑戦・初完泳した、おばちゃんなりの死闘について書いたわけだけれども。

ここで止めるのは、書き逃げだ!という自分の中の義侠心が湧いたのである。なんでかっていうと。

2019年のワイキキラフウォータースイム、オレ、途中で棄権したんだ・・・
てか、レスキューされたんだ・・・・

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50回記念大会やったちゅうのに。
記念グッズだけはしっかり購入したっちゅうのに。


でも、ほんと去年のラフウォータースイムは、すごいことになってたのだ。

2019年は50回記念大会ということもあって、参加者は約1000名。(いつもの年は600-700名)
ハワイだけでなく、アメリカ本土や海外からもつわものスイマーたちが参加している。

2019年大会のコンディションのハードさはわかっていた。
その前日に夫と友達と練習で泳いでみたときに「すごいカレント!進まない~こわ~」と話していた。レースオフィシャルが、レース当日「今日はカレントきついです~リタイアする人はいまです~!」と呼び掛けていたほどだった。私は、急遽、フィンをつけて泳ぐ「フィンクラス」に鞍替え参加することにした。大変だろうけど、去年やってるモン!頑張る!と思ってた。


結果的に2019年、970名のうちゴールできたのはたった570人、なんと約400人がレスキューまたは時間切れでプルアウト・・・

その2で書いた、最初のブイを曲がったところの、逆カレント・高波の起きる鬼門。そこの逆カレントの強さがものすごかった。


私はブイを曲がってから5分くらい必死に泳いでいた。
必死に泳いでから、ふと横をみると、5分前に通りすぎたはずのブイが、そのままあった・・・・進んでないにもほどがある。

夫は私にペースを合わせて待っていてくれるので、彼の泳ぎたい速さで泳げない。前の年、夫はパニックを起こした私に、このまま頑張ってレースを続けるかどうか打診をしてくれたが、2019年の彼は違った。「今年はあきらめたほうがいい。」と通達してきた。デスヨネ~。これが去年よりもヤバいことくらい私にも分かる。

その時、ライフセーバーのジェットスキーのお兄さんが「乗りたい人いる~?」と声をかけながら近くに来た。「ハーイ!!!」と元気よくまっすぐ手をあげる。
タクシーを乗り込むような素早さでジェットスキーの後ろのデッキに転がりこむ。すでに3人のスイマーがつかまっていて私が4人目。
夫はジェットスキーにつかまった私を見て、「じゃっ」という感じで、泳ぎ去った、今度は彼の持てる全力のスピードで。


私が何十分も苦しい思いをして泳いできた700m、その同じルートをジェットスキーは高速巻き戻しのように爆走し、私たちを出発地点のビーチまで送り届け、そしてまたあっという間にまた次のレスキューのために沖に引き返していった。
自分たちで泳いでスタート地点に戻ってくる人たちもたくさんいた。

事前に用意していたライフセイバーでは全く足りなくなって、消防署や警察なども召喚されて、ジェットスキー、ボート、さらにはヘリコプターも何機も出動するなどホノルル総動員しての、大レスキュー大会となってしまった。
(実力ないのに参加してすみませんでした・・・・)

逆カレントに流されて、かなりコースから外れた遠い場所でレスキューされた人も多く、後からニュース見て、恐ろしくなった。
あの強靭な夫でさえ、2時間越えで、ヘロヘロになってゴールしていた。

この日のレースは、事前に預けた所持品がゴール地点に届いているシステムだったので、棄権したりレスキューされたりしたスイマーたちが、はだしで水着、レースナンバーを書かれた腕のまま、何百人もトボトボとゴール地点に向かってワイキキの街を歩いていたのもまた異様な光景だった。

ということで、いろいろありますでしょう?? 人生。ねえ。


ではみなさんまた明日!



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