マガジンのカバー画像

Insight

121
現代の中で余白を感じる日々を。豊かな後悔の多い人生を。 様々な本や哲学や事象からあなたの人生の余白につながる記事を執筆していきます。
運営しているクリエイター

#哲学

「道徳感情論」の現代的意義と批判的考察"道徳感情論3/3"

 第二部では、アダム・スミスの『道徳感情論』における「公平な観察者」の概念と正義の理論を…

11

スミスの社会哲学 - 公平な観察者と正義の概念 "道徳感情論2/3"

公平な観察者の概念  アダム・スミスの社会哲学において中心的な役割を果たすのが「公平な観…

25

「道徳感情論」の核心 - 同感の理論"道徳感情論1/3"

 アダム・スミスは、18世紀スコットランド啓蒙思想を代表する哲学者・経済学者です。彼は主に…

20

星の王子さまの哲学的考察"星の王子さま2/3"

 『星の王子様』は、単なる子供向けの物語ではなく、私たちに普遍的な問いかけを行う作品です…

yohaku Co., Ltd.
2週間前
25

yohaku Co., Ltd. メンバーシッププラン開始のお知らせ

読者の皆様へ  いつも記事を読んでいただきありがとうございます。私たちyohaku Co., Ltd.は…

yohaku Co., Ltd.
2週間前
14

ウェルビーイング・エコノミーの時代へ "わたしたちのウェルビーイングをつくりあうた…

集合的ウェルビーイングの概念  『わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために』の最終…

yohaku Co., Ltd.
4週間前
30

ウェルビーイングの実践と社会実装 "わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために 2/4"

個人レベルでのウェルビーイング実践  昨日から取り扱ってきた『わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために』では、個人レベルでのウェルビーイング実践について、様々なアプローチが提示されています。これらの実践は、学術的な研究成果に基づきながらも、日常生活に適用可能な具体的な方法を示しています。 まず、マインドフルネスの実践が挙げられます。マインドフルネスとは、今この瞬間の体験に意図的に注意を向け、判断を加えずにただ観察する心の状態を指します。本書では、マインドフルネスがス

共同体主義と現代社会への応用"これからの「正義」の話をしよう3/3"

 第1部では、功利主義とリバタリアニズムという2つの正義理論を検討しました。功利主義は「最…

yohaku Co., Ltd.
1か月前
24

自由と平等の問題:カント主義と社会契約論"これからの「正義」の話をしよう2/3"

 私たちが生きる現代社会における正義とは一体何でしょうか?第1部では、功利主義とリバタリ…

yohaku Co., Ltd.
1か月前
25

自己を超える利他 "「利他」とは何か3/4"

宗教的伝統における利他  『「利他」とは何か』においては様々な角度から「利他」という行為…

yohaku Co., Ltd.
1か月前
34

他者との終わりなき対話から見る利他的行為の再構築 "「利他」とは何か1/4"

「利他」の多面的探求  今日から取り上げる『「利他」とは何か』は、伊藤亜紗さん、中島岳志…

yohaku Co., Ltd.
1か月前
32

触覚と音が織りなすコミュニケーション "目の見えない人は世界をどう見ているのか2/4"

 珍しく、少し自分語りから始めます。yohaku Co.,Ltd.のメンバーのShiryuです。私は8-9歳頃か…

yohaku Co., Ltd.
1か月前
29

『アルケミスト』に見る哲学的・宗教的要素"アルケミスト-夢を旅した少年-2/3"

 第1部では、『アルケミスト』の物語構造と象徴性について考察し、物語がどのようにして「英…

yohaku Co., Ltd.
1か月前
30

構造主義の光と影、そしてこれから。 "野生の思考4/4"

構造主義への批判  今日まで扱ってきたレヴィ=ストロースの「野生の思考」は、その革新性ゆえに多くの賞賛を受けると同時に、様々な批判にも晒されてきました。特に、彼の構造主義的アプローチに対しては、多くの批判が寄せられています。今日はそうした視点から解説を始めていきましょう。 最も一般的な批判は、レヴィ=ストロースの理論が静態的で歴史性を欠いているというものです。彼の構造主義的アプローチは、文化の変化や個人の主体性を十分に考慮していないという指摘があります。 人類学者のクリ