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女神化、それは恋。『「非モテ」からはじまる男性学』を読んだ。

どこにも行けない夏休みだった…。

つまらない夏休みの暇潰しのために本を何冊か読んだのだけれど、いつものタイトル買いで選んだのが『「非モテ」からはじまる男性学』だった。

非モテだと自覚する男性はなぜ辛いのか…、その問いについて非モテ男性の当事者グループの話し合いを基に掘り下げた研究が書かれている。

非モテ男性の辛い理由

非モテがなぜ辛いのか…、その答えについて本から読み取ったことを要約すると

単に彼女がいないから辛い、というシンプルな答えではない。

非モテの男性達はありもしない理想の男性像(強くて頼りになる、非童貞、マッチョなど)にとらわれている。

それにうまくハマらないと男性グループ内のリア充男達にいじられたり、居心地の悪さを感じさせられたりして、だんだん自己否定に走ってしまう。

そこからの一発逆転を目指して、頑張って彼女を作ろうとするものの理想の男性像の振る舞い(高価なものをいきなりあげる、筋トレを始めるなど)が邪魔してうまくいかない。

そしてストーカーまがいになってしまって、更なる自己否定が進行する。

といったところだ。

非モテは単なる辛さの原因だけではなく、結果であり過程であり、複雑に非モテ男性を苛む、というのが著者の主張だと読み取った。

著者本人も非モテらしいのだが、とっても論理的な感じがする文体からも数ページで、この人、モテないんだろうなぁ…と感じてしまった(本当に失礼な話なんだけど。そういえば、この文章は大丈夫でしょうか…)。

女神化について

本の中で【女神化】というワードがあった。

この【女神化】というワード、

非モテ男性にも優しくしてくれる女性について、非モテ男性が彼女たちとのちょっとした会話などを基にどんどん妄想が膨らませて、仕舞には女神様のように思ってしまう。
その神格化された人物像は当の女性本人とはズレるので、コミュニケーションが上手くとれない。そして、さらなる妄想の世界へ…

という現象を指している。

これはちょっと分かる気がした。というか、それが恋というやつなんだろうね。

結婚して、子供がいるとモテとか非モテとか考えることがなくなって、なんだか懐かしい世界観だなぁ…。としみじみ思った。

なんでこのタイトルが気になったんだろう…。

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