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有機合成化学とカーネギー

デール・カーネギーの本に「人を動かす」というのものがあって、数年前に人に勧められて読みました。

ときおり読み返して、途中まで読んで、別の本を読み出して、忘れた頃にまた最初から読む(で、また途中で辞める)という意味不明な読み方をしています。

結構大切なこと書いてあるなぁ、と思ってはいるんです。

その中に、その人にとって自分の名前って最もすてきな響きの言葉だから覚えてあげよう、呼んであげよう、そうすると好かれるよみたいなことが書いてあります。

それを読んで思い出したのが有機合成化学のことです。有機合成化学というのは、超ざっくり書けばすでにある化学物質を使って新しい化学物質を作る方法とかすでにある化学物質をより簡単に作る方法を探す、という分野です。

その方法(反応といいますが)が新しい場合、編み出した人の名前がつけられるというルールがあります。人名反応といいます。

有名な反応だと、ハーバーボッシュ法(ハーバーさんとボッシュさんが見つけたアンモニアの合成法)とかフリーデルクラフツ反応(フリーデルさんとクラフツさんが編み出した反応)があります。

日本人だと鈴木宮浦カップリングとか根岸カップリングなんかがあります。(鈴木さん、根岸さんはノーベル賞受賞者)

カーネギーの言うように人の名前というものが最もすてきな響きの言葉だとすると、科学史に名前が残るというのは最大の賛辞なのかもしれません。




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