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JR東日本 E235系1000番台(F-39,F-40編成)グリーン車 J-TREC横浜事業所出場 2024年5月14日

・横須賀・総武快速線用グリーン車 40編成目に突入

5/14未明、横須賀・総武快速線用E235系グリーン車(4両)がJ-TREC横浜事業所を出場しました。

3/14以来、2ヶ月振りの出場となります。
※前回出場は以下のリンクからご覧いただけます。

今出場により、40編成目に突入したグリーン車。
ラストスパートに向けいよいよ動き出すものかと思われます。


・出場時のようす

雨上がりの出場。
今回は黄色の2号機が先頭。
F-39編成
F-40編成
遂に40編成に突入の横須賀・総武快速線グリーン車。


・甲種輸送

池子(神武寺)〜新鶴見信号場間はDD200形22号機が担当
今甲種の輸送票
『甲12』
F-39編成のグリーン車側面。
F-39編成のグリーン車は2024年6月に鎌倉車両センターへやって来る予定である
F-40編成のグリーン車側面
F-40編成は2024年7月に鎌倉車両センターへ来る予定である。
最後尾
F-39編成とF-40編成の間は線が1本繋がれるだけである。
連結部拡大
E235系同士の並び。
方や新車、方や登場から数年が経過する


・Y_TREport 設備投資計画から見る2024年度入出場車両予想

・各鉄道事業者から2024年度の設備投資計画が出揃う

2024年5月は多くの株式会社において決算発表がピークになる時期です。
多くの株主は決算内容では一喜一憂し胃が痛くなったり緊張したりする時があるかと思われます。

多くの事業者は本年4月から翌年3月までが1年間となる場合が多く、各事業者3月末までの業績が5月中旬〜下旬にかけて発表されると同時に、次年度へ向けた設備投資計画という年間投資予定表が株主及び一般へ向け公表されます。

この設備投資計画において、新型車両の導入や新造車両の両数が明記されることが多く、新型車両導入のプレスリリースでは多くの鉄道ファンが反応するのもこの設備投資計画が発表される時期が多いというのが特徴です。

今回は毎年恒例となりました各事業者の設備投資計画と過去の各社プレスリリースから2024度筆者的に注目される入出場を予想します。

・東急電鉄

東急電鉄設備投資計画

https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20240513-tkk-2024setubi-t.pdf

東急電鉄の設備投資計画によると、大井町線の車両更新がスタートする予感があるのと、目黒線を走る3000系のリニューアル工事が予定されています。

大井町線の車両更新については前年度から予定されていたが、3000系のリニューアル工事実施に驚く

前者においては、昨年度は設計まで今年度は製作段階に入ることから今年度で大井町線用の新型車両が出場する可能があると思われます。
ベースは同線を走る急行用車両6020系をベースとするものですが、今回の置き換え対象が各駅停車用となる為に、出場となると新型車両として出場するものと思われます。

・3000系車両リニューアル工事動向次第では…

目黒線3000系のリニューアル工事の範囲がどこまでになるかの記載がありませんので真偽は現時点で不明ですが、東急・相鉄直通線開業に伴う目黒線8両編成化により登場した増備中間車と同等のリニューアル工事が行われるとなると、恩田にある東急テクノシステムで施工されると思われます。

しかし、大井町線の車両更新で捻出された9000系及び9020(元2000系)の西武鉄道への譲渡による工事が重なる可能性があります。
そうなると、3000系のリニューアル工事は横浜事業所で行われる可能性も浮上します。

恐らく、大井町線用の新型車両が出場しない限り9000系列の西武鉄道譲渡へ向けた工事が行われる可能性が低いと考えるのが自然であります。
しかし、タイミングによっては2021年〜2022年に行われた東急・相鉄直通線対応に伴う入出場以来、再び里帰りする可能性も予想出来る状況であり今後の展開に注目されます。

・京王電鉄

京王電鉄設備投資計画

https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2024/nr20240510_setsubitoshi.pdf

京王電鉄の設備投資計画は京王ライナーで使用される5000系(2編成)の製造のみと思われます。

京王は従来の予定通り5000系増備がメイン

・京王電鉄が注目の的になるのは来年度以降

京王電鉄の設備投資計画が発表されたと同時に新型車両2000系を導入することが発表されました。
※新型車両のプレスリリースは以下のリンクからご覧いただけます

https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2024/nr20240510_shingata.pdf

10両固定編成が4編成導入される予定であり、運行開始が2026年初めを予定しています。

京王線に新型車両が登場するのは予想外
5000系の増備は間も無く終了か。

プレスリリースによると制作会社が総合車両製作所と明記されている為、過去の同社車両の出場を鑑みても2000系も横浜で製造されることが予想されます。

ただし、前述の通り出場は2025年度以降になると思われ、次年度注目車両の一つとなるのは確実かと考えられます。

・京成電鉄

京成電鉄設備投資計画

京成電鉄は前年度から新型車両3200形が導入が予定されておりましたが、今年度の設備投資計画の発表と同時に新型車両3200形導入のプレスリリースが発表されました。

https://www.keisei.co.jp/cms/files/keisei/MASTER/0110/WvoPrgWW.pdf

京成電鉄は前年度の詳細版が今年度発表された。
京成電鉄の車両に電気連結器が搭載され、運転台後部の戸袋窓が廃止されているのは驚きだが、各鉄道事業者が増解結作業の削減で固定編成化の流れになっている中、編成構成を柔軟にする為に従来の3500形同様2両ずつの組み合わせになる。

プレスリリースによると、2024年度は6両1編成のみとなります。

・京成電鉄の車両はどこで作られるのか?

京成電鉄の新造車両は横浜事業所と愛知県豊川市にある日本車輌豊川事業所で製造されるのが特徴であり、今回は日本車輌製造分のみになる模様です。
しかし、京成線と甲種輸送で使用されるJR線では線路幅が異なる為にJR線内は仮の台車で輸送しなければならず、途中で台車を交換し宗吾車両基地まで運ばれます。

機関車に牽引される京成3100形
次に京成車両が牽引する際はDD200形となるのは確実であろう

・台車交換場所が鍵となる

近年台車の交換場所がここ横浜事業所で行われることが多く、京成3100形も日本車両製造分の殆どがこの場所で台車交換が行われます。
交換後、事業所内での試運転を経て京急線、都営浅草線を経由し京成線内へと運ばれます。

しかし、都営浅草線のトンネル規格に対応できない車両は越谷貨物ターミナル駅まで甲種輸送された後、陸送にて北総鉄道印西車両基地まで運ばれ、同車両基地で台車交換後に宗吾車両基地まで自走することもあり、スカイライナー用であるAE形がこれに該当します。

プレスリリースの情報によると、編成をフレキシブルに構成する為に先頭車は貫通形となり、3100形をベースとしている為に都営浅草線への入線は物理的に可能であると思われますが、新製車両である為に京急線及び都営浅草線の走行実績が無い故に自走回送という選択肢が取れません。

・3600形の出番が再び来るかも?

自走が出来ないとなると牽引車両が必須となります。
したがって、京成3600形の牽引輸送が復活する可能性があります。

3600形唯一の京急線乗り入れ可能の3668編成。
通称「ターボ君」が再び京急線を走る時は来るのだろうか?

3100形の2編成(3151編成,3152編成)はデビュー前であるかつ、京急及び都営浅草線での走行実績が無い為に3600形4両編成が宗吾参道から金沢八景まで回送された後、3100形を数両繋ぎ宗吾参道まで回送されました。

牽引回送時
新造車両側はほぼ貨車扱いなので、機関車代わりである3600形が押す形で出場場所から金沢八景まで走る

3153編成以降の増備車は、既に京急及び都営浅草線の運転が始まっていたので自走にて回送されています。

3153編成以降は「自走」よる出場

今年度は何方で台車交換されるのか気になる所であります。
ただし、日本車輌がある飯田線豊川駅から出発する甲種輸送の終点が武蔵野線越谷貨物ターミナル駅になるか横須賀線逗子駅になるかで展開が大きく変わって来るものと思われます。

・小田急電鉄

小田急電鉄設備投資計画

https://www.odakyu.jp/news/b4fuqs0000002lwo-att/b4fuqs0000002lwv.pdf

小田急電鉄は8000形の代替車両として5000形の増備は予定されています。

小田急電鉄は従来同様5000形の増備のみ。
ただし、今年度より8000形車両の西武鉄道譲渡が始まる。
そして、2024年5月19日未明~20日かけ、8000形1編成が西武鉄道譲渡へ向け甲種輸送が実施された。

小田急5000形は京成電鉄同様日本車輌製造にて制作されることが多いですが、横浜事業所でも制作実績がある車両です。

・1編成のみ特別仕様で登場

2024年度の車両増備は既存車両である5000形のみですが、1編成のみ従来の5000形とは異なる形で登場することが記載されました。

設備投資計画によると、効率的なメンテナンス手法(CBM)推進するために、線路や架線等の鉄道施設のモニタリングを行う機器を搭載することが明記されています。

現在、小田急電鉄の線路、架線等の鉄道施設をモニタリングする車両としてクヤ31形という専用車両を使い検測を行っています。

しかし、今年度製造分から営業車両にも搭載されることによりクヤ31形の去就も気になる所ですが、特殊仕様を製造するに際して、もしかしたらモニタリング機器搭載車両を横浜で製造するのではないかなと考える今回は予想することにしております。

・JR東日本

・JR東日本設備投資計画

https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240430_ho01.pdf

JR東日本は、現在急ピッチで進められている中央快速線用グリーン車と横須賀・総武快速線用のグリーン車がメインとなると思われます。

中央快速線グリーン車サービス開始に伴い、車両面でも急ピッチで増備される

・少し気になる記載が別の場所から現れる

5月下旬頃、突如として話題となったHB-E220系の存在。

これは鉄道車両の設計を手掛ける三共技研工業株式会社のホームページから出典されたものでした。
※2024年5月23日現在、メンテナンスにより閲覧不可

これは八高線(高麗川〜高崎)で行われているローカル線向けGNSSを用いた新たな列車制御の試験が行われています。

https://www.jreast.co.jp/press/2020/20200903_ho02.pdf

HB-E220系は、GNSSを用いた列車制御の本格導入となる路線の車両更新に使用される形式になる可能性があります。

現在JR東日本にて運転されているHB系列の多くが横浜で制作されいる為にこのHB-E220系も横浜で制作される可能性があるかもしれません。

しかし、2024年度の設備投資計画に記載がないため、来年度以降の登場になると思われます。

・東京臨海高速鉄道

こちらは2024年度の設備投資計画から少し外れてしまいますが、りんかい線も2023年11月6日に新型車両71-000形を導入することが発表されました。
※りんかい線プレスリリース 

https://www.twr.co.jp/Portals/0/resources/info/2023/20231106_information.pdf

プレスリリースされた71-000。
現在埼京線を走るE233系ベースとなるのか、次世代であるE235系ベースになるのか注目である

1996年のりんかい線開業時から登場した70-000形。
2002年の全線開業時に増備された車両も全て川崎重工(現川崎車両)製造でした。

1996年りんかい線開業時から活躍する70‐000形。
機器更新を行いながら長く活躍している車両もまもなく車両更新の時期に入る。

・川崎車両から総合車両製作所への製造シフトが確定的

従来車両は兵庫駅付近にある川崎車両で製造された反面、今回の新型車両は総合車両製作所で製造されると多くのニュースサイトで情報が流れています。

したがって、この車両が横浜で製作される可能性が非常に高く、2025年度下期に営業開始予定であることから、営業開始までの検査や訓練を逆算しても早くて2024年度末付近、遅くても2025年度上期にも出場する可能性があります。

もしかしたら、今年度一番注目される車両はこの車両かもしれません。

・最後に

今回は2024年度における入出場予想を行いました。
しかし、今回挙げた予想はほんの一部に過ぎません。

その他に、阿武隈急行向けAB900系や都営5500形の代替新造の有無、マニラ南北通勤線車両の陸送再開。
もしかしたら、今年度で製造が終了した静岡鉄道に続く新たな地方鉄道事業者の新型車両の登場も可能性として挙げられます。

昨年度もFV-E991系の里帰りやE531系代替新造車の出場と予想外の出来事が起こりましたが、今年度も上記で挙げた予想を超えた展開を期待している所です。

今年度も振り返りとして2024年度に入出場をまとめた記事の投稿を予定しておりますが、無理をせず「行けたら行く」を基準に活動します。

2024年度の活動は既に始まっておりますが、今年度も更新を続けて参りますので、引き続き当noteをよろしくお願い申し上げます。

2024年5月26日
Y_TRE port

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