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お医者さんと連携できる鍼灸師になりたい!〜伝わる紹介状の書きかた〜

 在宅鍼灸師のためのマガジンをご覧いただき、ありがとうございます。「プライマリ・ケア」を担当しています、てつこと長岡哲輝と申します。

  今回は、「お医者さんと連携できる鍼灸師になりたい!」をテーマに、医療連携のキホンや、キチンと伝わる紹介状の書きかたを紹介します。

なぜ医療連携が必要?

 今回も、わたしが経験した症例をもとに、医療連携の実際をみてみましょう。

82歳の女性。主訴は腰痛と両側足指の痺れ。10年前の圧迫骨折後から慢性的な腰痛あり。3日前にマッサージ施術を腰部〜仙骨部に30分ほど受けた後から腰痛が悪化し、徐々に足指のしびれを自覚される。「ハリは初めてで怖いけど、娘の勧めで来ました。」とのこと。体動時に腰痛あり。夜間安静時痛あり。排尿障害あり。バイタルサインに異常所見はなし。両側の腱反射が亢進。下肢の病的反射が陽性。

 診察の結果、レッドフラッグサインに当てはまったので「すぐに対応しないとヤバイ患者」と判断し、近所の脳神経外科へ紹介しました。

その後、患者さんは「腰部脊柱管狭窄症による馬尾障害」と診断され、手術目的で大学病院へ入院となりました。

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 医療連携とは、「地域の医療機関がきれめなく連携することで、患者さんが適切な医療を、継続的に受けられるシステム」のことです。

 鍼灸院は、患者さんの健康問題と「最初に出会う」プライマリな現場だと感じています。だからこそ、「患者さんに適切な医療を提供しよう」という姿勢はとても大切です。

「1度、病院を受診しましょう。」

と、一声かけられるのは、大変価値のあることです。(今日はこれだけでも覚えてください)

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どんなとき医療連携が必要か?

 今回の症例のような「すぐに対応しないとヤバイ患者」をみた場合、すみやかな医療連携が必要です。

 「すぐに対応しないとヤバイ患者」とは、以下の2つに当てはまる可能性があるときです。

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