暗い部屋に1人で


 自分にとっての白キャンを書こうと思うよ。

 高校2年生(2019年)の頃、久保史緒里に似てるって小野寺梓の写真がTwitterに流れてきて、そこから真っ白なキャンバスを知った。26時のマスカレイドとか神宿とか、当時、地表アイドルとか呼ばれるぐらいのグループは少し知っていた。そのおかげか抵抗感みたいなものは全くなく、みんな可愛いなぁとか、曲かっこいいなぁとか、そういう印象だった。1番人気は推さない主義がちょっとあって、あと乃木坂46内で好きだった西野七瀬と同じ苗字だからって、最初は西野千明推しから入った。
 白キャンは多分ずっとライブ撮影を許可してて、宗像明将さんが白キャンのライブの動画をたくさん投稿してくれていたので、宗像さんのあげた白キャンのライブ映像をたくさん観ていた。

 高校3年生になる春休み頃、コロナが猛威を奮っていたので、高校が1学期間ずっと休みになった。志望校に全然手が届いていない受験生だったので、毎日家でがっつり勉強しながらも、白キャンのライブ映像を観たり、配信を観たり、リプを送ったりしてた。この頃に白キャンがメジャーデビューした。メジャーデビューカウントダウンツイキャスみたいなのを梓ちゃんがしてて、それを観てた記憶がある。
 夏頃からは隔日とかで登校日があった。麦田ひかると鈴木えまの卒業ライブの配信を、学校から帰って、クーラーの効いた部屋で観た記憶がある。新メンバー今ここで発表なんだって驚いた。
 秋冬は、アイドルフェスの配信とかも色々観てたし、他の地下のグループ(シュレ犬、アンス、CY8ER、festive、ミーム、etc)の配信ライブも観るようになった。この頃が1番いろんなアイドル見てたと思う。個人的な大ブームだった。不要不急の外出を控えなきゃで、部活も引退してて、暇だったのかも。
 受験生って時間が経つだけで受験の日が来るんだけど、共通テストが個人的にはキツポイントで、共通1日目の前日に梓ちゃんがみんな頑張ってって言ってて、トップアイドル流石だぞ!って思った記憶。この辺で梓ちゃんあああああ!になっていった。共通テストの結果はそんなにだったけど!共通終えて志望校下げてからは余裕があったので、そこからはまたアイドルアイドルしてたかも。

 高3でコロナ禍で家にいることが多いと、未来のことを色々考えるようになった。白キャンのプロデューサーの青木さんは本当に凄くて、大学生のうちにインターンとかで色々した上に、在学中に白キャンを作ってる。白キャンを知って色々調べていくうちに、青木さんの1番のファンくらいになってた(嘘)。自分も青木さんみたいに!とかいろいろやってたのも懐かしい。コロナでファンが離れるとか、シンプルにライブとか特典会ができないとかで大変だから当たり前なんだけど、2020年の青木さんは結構焦ってて、ファンと一緒に何かするような企画を色々してた。特に覚えてるのは、新曲の歌詞を公募するみたいなやつ。「共に描く」の歌詞は公募なの。僕もちょっと考えたりしたけど、普通に頓挫。とにかく新しいことを次々としてて、面白いグループだなって思った。

 大学1年生は対面授業が少なかったので、大学生になってもそれまでと同じ感じで部屋で画面の中の白キャンを応援してた。偶にある配信ライブにお金を出すだけで、全然養分になれなくて申し訳ない。でもまあそれも僕の大切な思い出だったなあの気持ち。2年生くらいからは案外大学生活忙しくて、学内学外プライベートってやってたら、結構白キャンとは離れてた。4年になって就活終えて、もう最後だしライブ行こうって行ったら、ギュンって近づきましたけどもね。

 一瞬一瞬が青春。懐かしい。暗い部屋に1人で、何かに憧れて画面を見つめていた自分。傍から見たらなんだこいつだけど、自分にとっては青春の一部だったな。今の自分を自分たらしめている要因として、それなりに大きい気もする。周りの人には分からなくても、自分にとってはかけがえのないもの。大切にしようと思う。
 「PART-TIME-DREAMER」と「アイデンティティ」のライブパフォーマンスを観ると、何かに憧れていたあの頃の自分に戻れるような気がする。引き金があって嬉しい。

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