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慈善事業は行政の仕事

「人生詰んだ」状態をリセットする魔法

第5章 価値の生み出され方
・三年間コツコツやれば誰でもソコソコ軌道に乗る
・現状維持から飛躍させる「パレートの法則」
・強みに一点集中〜サンクコストとオポチュニティコスト〜
・慈善事業は行政の仕事
・常に投資せよ!〜貯金はお金を腐らせる〜

・慈善事業は行政の仕事

近年、特に若者の「働き方への価値観」が大きく変わってきている。
昔は「生きるために働く」という意味合いが強かった。

生きるためにはお金が必要である。
娯楽や遊び、学びなども「購入」が必要であり、そのためお金がなければ充実した生活は送れなかった。

だから「収入=その人のステータス」のように思い込み、「お金こそが全て」といった価値観があった。
要するに、「お金のために」働いていた。

しかし、GoogleやYouTubeなど、デバイスさえ持っていれば無料で使用できるコンテンツが増えていった。
すると、だんだん人は「お金と充実は必ずしも比例しないのでは?」と思い始める。

「お金」そのものへの依存が低下すると、「お金よりも、社会や人のために働きたい」と福祉や慈善事業を志すようになる。
それでも、既に大金持ちであるなど、お金が要らない人であれば特に問題はない。

富裕層が福祉や慈善事業に関心を持ち、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と人々に尽くす社会はまさに理想郷だ。
だが、現実社会では、そのような徳を備えた富裕層は稀であり、実際には税金を集め、行政が福祉を代行することとなる。

さて、その仕組みを知っていれば、福祉や慈善事業の財源の多くは行政経由であると理解できるが、
仕組みを知らずに「世のため人のために働きたい」と名誉を求めて福祉や慈善事業に手を出そうと思っている人には注意が必要である。

純粋な気持ちではなく名誉欲が動機の場合、次第に「福祉や慈善事業で儲けよう」という発想になってしまうことがある。
そもそも、端的に言うと「お金のない人を支援する」のが福祉や慈善事業であり、事業対象はお金を持っていないことが多い。

そこからお金儲けを企むのは、福祉や慈善事業を騙った詐欺行為に手を染めることとなってしまうだろう。
起業や営利企業で福祉や慈善事業に向かうと、必ずお金の工面で大きな壁にぶつかる。

世の中の仕組みとして、現状では、福祉や慈善事業の資金は行政経由で流れてくる。
もし福祉や慈善事業を志す人がいたら、この点を留意し、行政とのつながりの中で活躍する方向から模索してほしい。

一方で、福祉や慈善事業が人気だからと、営利目的で飛びつくことだけはやめてほしい。
福祉や慈善事業はあくまで志や動機が大切であり、決して営利の道具にしてはいけない領域である。
真の志がないのなら、そこは行政に任せて、他に目を向けよう。

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