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合わない歩幅

愛してるよって言ってほしくて
きっと私はいつも、物欲しそうな顔をしているだろう
ちぎれそうなくらいに尻尾を振る子犬みたいに
あなたを見つけては、その後をついて歩くのだ

あの家の猫でさえ、撫でてもらえる生き物なのに
どうして私はいつだって触れてさえもらえないのだろう

時々自分は、いなくていい人なんじゃないかと錯覚する

愛してるよって言ってほしくて

あなたにただそう言ってほしくて

今日もその後を、小さな歩幅で歩くのです。

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