短
家内の化粧品の中で、私が関与するのは、この、アイブロウペンシルである。
これで、家内は、眉を描くという。
何度も記事にしていて。家内は、カッターナイフで鉛筆を削ることができないので、私に依頼が来るというわけである。
私に依頼するときには、声がかかる。
エージェントコジくん、鉛筆、頼むわ。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、ミッションだ。
私の目の前には、いつもの、マイクロテープが置かれている。
お疲れ様。コジくん。
今回のミッションは、アイブロウペンシルを使えるように欲しい。
分かっているとは思うが、途中で挫折したり、処分したりしてしたりして証拠隠滅を図るような、エージェントにあるまじき行為だけは、決してしないように。
例によって、君、もしくは君のメンバーが捕えられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。
プシュ〜。
マイクロテープは、消滅した。
なんのはなしですか。
ものの20秒で削り終わり、お決まりのセリフを言う。
ミッションコンプリートッ!
家内に手渡すと、こう、声が帰ってくる。
エージェントコジくん、ご苦労。
朝のそんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が笑って脚を指さして言った。
さあ、本物のミッションよ。心してかかってね!
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。
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