LR41
どうして体温計の電池は、小さなボタン電池が多いのだろうか。
しかも、ボタン電池は、種類や大きさがアルカリ電池の比ではなく多岐にわたる。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
体温計、小さいし。微電力を何度も使うから、電池、特殊なんだよ。
そうか……。
今の時代、すごく便利になってきていて。ほぼなんでも、日常生活で必要な物は100均で買いそろえることが出来る。
そう、たかをくくって最寄り駅の近くの100均に行ってみた。まあ、もろもろ必要なものを購入して、電池コーナーに行くと、いろんな種類のボタン電池がある中で、LR41だけが無い。
致し方なく、家の近くまで戻り、結果的にはすぐ近隣のイオンに行くと、あったあった。
なんだかひとつ250円くらいする。高い。
しぶしぶ買い込んで帰宅し。体温計に仕込む。
特にボタン電池は、幼児が口の中に入れてしまう事故を防ぐために、厳重にネジ止めしてある。このネジも微細で、普通のネジではない。
体温計は、つまり、電池交換時には大変な労力をかけられてしまう物だということに改めて気づかされた。
で。
どうしてこういうことになったかと言うと、長女の調子が思わしくなく。珍しく体温を測るのに体温計の電池が切れていると訴えてきたため、私が奔走することになったのだ。
マイクロドライバーを探して引っ張り出し。電池の型番を確認。ストックが電池置き場に無いことを確認。そして電池を買いに出る。
20時30分を過ぎてからの外出だったため、先に遠くの最寄り駅のほうまで降りてから、23時まで開いているイオンに戻る段取りとした。
遅くまで開いているスーパーは、私は、好きである。イオンは私の生活には、やはり、欠かせない。
そして、ふと、思った。長女はなぜ、私に電池交換を要請するのか。自分でやればいいものを。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
まあ、コジ。深く考えるな。我が家のなんでも……いや、失敬、エージェントだろ。
うむ。そういうことにしておこう。長女のみならず、家内も次女も、長男までもが、厄介ごとは、私に要請してくる。
だが。
私の存在意義は、恐らく、そんなところにこそ、あるのだろう。
そんなこんなでソファーを振り返ると、家内が脚を指さして笑っていた。
ミッション発動だ。
マッサージをすると、家内は上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。
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