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独占

かつて、こんな記事を書いた。

何十年も昔から、次女の高校のチームを常に応援してくれるファンがいて。我々チームメンバーは、レジェンドと呼んでいた。

チームの父母会の役員をやっていて。レジェンドと仲良くなった。

レジェンドは、毎年、メロンを送ってくれる。しかも、大玉だ。今年は、こんな感じで。4つもあった。

我が家のメンバーは、家内も、長男Jも、次女Hも、スイカなどうり系の食べ物はなぜか苦手で。長女Mだけが、競合相手だが。長女Mにしても、それほどの執着は無い。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

今年こそ、すべからく独占かな?


世の中、そんなに甘くない。


家内が、お裾分けするのだと言い出して。義母のところ。義母の弟のところ、そして、義妹のところ。3個は、売り払われた。

そして、残る1個の皮を剥き、タッパーに入れて冷蔵庫に格納してから、長期プロジェクトに参画していった。

大きなメロン4個とは、凄い!


長女Mにしても、冷蔵庫は、もちろんのことだが、毎日開ける。

一番、目に触れるところに、敢えて置いておいた。


だが。


メロンが消え失せることは、終ぞ、無かった。


ある夜。私は、まず、ひとつめのタッパーを開けた。中身は、全部食した。

少ない方から


洗い物も、敢えて長時間、シンクに放置した。


3日後。そろそろ、メロンの味のピークが過ぎてしまう。

帰宅して、冷蔵庫を開けると、何の手もつけられていないタッパーが、鎮座していて。


私は、それを独占した。

ミッション、コンプリートッ!


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

4つのうち、1個だけに目減りしたが。今年も、もう、メロンについては、思い残すところは無いな。


長女Mは、私がメロンを独占したことは、もちろん、気付いているはずだ。だが、あの、ライブ配信の夜のように、叱責されることは無かった。


配給の反対語の、独占。なんと、良い響きだろうか。

そんなこんなの思い出話を家内としようかと思って振り返ると、空のソファーが、ただ、笑っていた。

家内は、夏のプロジェクトに参加するため、実は、先日から家を空けている。今回は、不在期間が長く、8月末までは都心のホテルで泊まり込みになり。帰宅するのは、日曜日の深夜で 。月曜日の午前中には、また、出ていくのである。

日曜日の夜は、入念にマッサージをしよう。そう、心に決めている。


昼間の、家内とのやりとりからすると、家内は、元気なようである。


家内が元気だと、我が家は、明るくて、平和である。



だから。



これで、いいのだ。


■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。





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